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「カメラマン×福祉」で何ができるか。考える日々と実行の決意。

先日の自己紹介にも書かせてもらったように、前職は岡山県の結婚式場でブライダルのカメラマンとして働いておりました。結婚式での多くには、新郎新婦の「生い立ちムービー」がよく流れます。
父や母やきょうだい、おじいちゃんおばあちゃん、友人たちが新郎新婦の生まれた時から今までの写真を眺めながら「この時からかわいい!」「新郎変わってないね」などなどお決まりのリアクションはもちろんですが
「お父さんこの頃は髪がフサフサ!」「お母さん痩せてて可愛い!」のような、その写真に"付加されている情報"にも魅力があると思っています。

今はスマホで簡単に写真が撮れる時代ですが、たまにはスマホを置いて小さな我が子を抱いているパパやママやきょうだい、「その時」を一緒に過ごしたたくさんの人が映った写真を1枚でも多く撮ってあげたいと感じながらシャッターを切っていました。


「がん」を考えるきっかけ

Youtubeで「わが子を看取る」という、がんと闘う4人の家族を追ったドキュメンタリー番組の映像を見た時、小児がんなどの重い病気と闘う家族が過ごす
"こどもホスピス”の存在を知りました。
一生懸命に辛い治療を頑張っている幼い子の姿に胸が苦しくなると同時に、一緒に写っている小さな妹の姿が気がかりでなりませんでした。
両親が患児にかかりきりになってしまうのは絶対に仕方がないことです。
ピアサポーターの方々や保育士さんなど「きょうだいのケア」を考えている多数の支援者さんが居られるのもその動画から知りました。
そして「自分のカメラでも支援はできるはずだ」と確信に近いものを抱きました。勤めていた結婚式場では「そこで挙式をしたカップルから産まれた子どもの成長を思い出の場所で撮影ができる」という、全国でも珍しい取り組みを行なっており
ブライダル撮影の件数と同じくらい、多くの子ども達を撮影してきた経験があることも、その確信の根拠だと思っていました。


スクリーンショット 2021-05-26 11.38.20

https://www.youtube.com/watch?v=MxCeaFJBaog



コロナウイルスの流行と医療の現場と。
葛藤から実行へ。

退職をしてまず初めに取り掛かったのは「小児がん」「緩和ケア」などに関するあらゆる文献を読み漁りました。そして、世界はコロナウイルスの流行の真っ只中で、医療の現場には入れないのではないか?という不安も同時に抱きました。

私のように医療の現場に居ない者からすると
「お医者様の仰ることは絶対」「治療が第一優先」「医師以外の者が患者に関わるのは良くない」という先入観から来る不安をまず抱きました。
それら3つすべてを否定するものは今現在も持っていませんが、読んだ文献の中には"QOL"クオリティー・オブ・ライフという言葉がありました。

患者が人として生活の質を高めようとすること
 子どもが子どもらしく生きることを尊重することも重要

そして
きょうだいのケアを考える上で多職種、他業種からの支援も必要」という
 "お医者様の目線"から綴られた言葉を見た時に、まずは自分が勇気を持って行動しなければ何も始まらないと思うようになりました。

「小児がん」や「緩和ケア」の文献を多く執筆をされている小児科医の先生に
活動の意思を伝える手紙も書きました。
いただいたお返事には
「喪失の時を常に恐れながら過ごす中で、撮影を望む家族はきっといるでしょう。ご提案ありがとう」と。

もう迷ってなどは居られません。
自分にできることをする」ただそれだけのことを、先入観で見誤らないよう
自分への教訓としてこの文章を書かせていただきました。

今後は様々な活動記録を残していきます。
拙い文章でお見苦しい面もあると思いますがどうぞよろしくお願いします。

川上 淳也

社会の福祉のカメラ屋さん「緑の森の太陽の下」



▼▼▼▼▼名刺代わりともなる自分の撮った写真です▼▼▼▼▼


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