日系人がまとっている雰囲気
わたしはアメリカに住んでいます。周りには、日系2世、3世の知り合いが何人かいます。
そのほとんどは、子どもの友達の保護者というつながりです。時々、学校行事や習いごとで顔を合わせて、挨拶を交わしたり、おしゃべりしたりします。
2世でも、もう日本語だけでの会話は難しく、彼・彼女たちとは英語で会話します。海外で親の母国語を受け継ぐことが、容易ではないことが垣間見えます。
アメリカで生まれ育った彼らは、当然ですが、英語はネイティブです。日本語を学ぶ機会はあったりなかったりですが、いずれにしても、人生のほとんどをアメリカで、アメリカの文化の中で生きてきた人たちです。
でも、興味深いことに、醸し出される雰囲気がどことなく共通しているんです。どういう雰囲気かというと、
親切で善良そうな雰囲気
優しくて人を傷つけたりしない雰囲気
おとなしくて静かな雰囲気
話すより聞く側の雰囲気
もちろん、日系人にもいろんな人がいて、いま挙げたようなタイプではない人もいます。でも、わたしが知っている彼らは、多少の濃淡はあっても、一人残らずこういう空気をまとっています。
それは、世界で認識される日本人像に近いのかな。ステレオタイプだけど、確かに海外に出ると、こういう日本人を見かけることは多い。わたしもそうかもしれない。
海を渡ってアメリカで生まれ育っても、こういう雰囲気が受け継がれるって面白い。日本語が受け継がれなくても、こういう気質は残るっていうところも。