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まつむらnote
2022年12月30日 13:38
夫の携帯が鳴って、私は胸がドキンとした。夫はその電話に出ながら、私と子どもたちから離れて歩き出した。私たちは、ホテルの近くに見つけた日本庭園を散策しているところだった。歩いていく夫の後ろ姿を見つめながら、私は今回が「その連絡」に違いないと予感した。何も知らずに、好奇心に任せてあちこち走り回る子どもたちを横目で見守りながら、夫の後ろ姿を目で追った。短い通話の後に、夫が私を振り返り、「少し時間