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【第5回:ちょっとだけ教授法②】TPR?TBLT?なんだっけ・・・それ。

こんにちは!

今回もどんな教授法があるかざっくりと見ていきましょう。

この記事では、TPR・コミュニカティブアプローチ・TBLTを簡単に説明します。


1. 全身反応教授法(TPR)

1960年〜1989年にかけて広がった方法です。名前の通り、全身を使って言語を覚えていきます。例えば、何かを食べる仕草をしながら「eat」と発音します。そうすると、eatが何か分からなくても学習者には伝わるという方法です。

動画では、TPRを使用しないバージョンと使用するバージョンで自己紹介をしています。わかりやすい例ですね!

子供が対象のクラスなどで今でもよく使われていますね。基本的には学習言語のみでの授業になります。

2. コミュニカティブアプローチ

1970年以降に広まったアプローチです。現実的なシチュエーションを授業に取り入れ、話すスピードや正確さよりもコミュニケーション能力を重視しました。ざっくり言うと「使ってみて意思疎通できればOK」と言うやり方です。文法はあまり重視しないのが特徴です。

コミュニケーションの過程には「インフォメーションギャップ」「チョイス」「フィードバック」があり、これをベースとして授業を行います。

授業での活動例としては、各学習者に異なる情報を与え、学習者が会話をしながらお互いの情報を聞き出すものがあります。

下の動画でも、異なる情報が入った教材を見ながらコミュニケーションをとっていることが分かりますね。

3. タスク中心のアプローチ(TBLT)

このアプローチは1990年初頭に提唱されました。2で説明したコミュニカティブアプローチの流れをくむアプローチです。

より実践的な言語の使用を通して言語習得を目指す方法です。授業ではタスク(課題)を設定し、学習者がタスクをクリアすることを目標とします。

基本的には、「Pre-task(タスクへの導入、インプット作業)」「Task cycle(Pre-taskを基にしたタスク活動)」「Language focus(言語分析、練習)」の流れでタスクを行います。言語にもフォーカスしていることから、コミュニケーションだけではなく文法も重要視されていることが分かります。

まずは実際に使わせて、その後使った文法を理解するという方法ですね。


以前の記事と合わせ、代表的な教授法・アプローチを見てきました。

提唱された時代やアプローチの仕方はさまざまでしたが、どの方法が一番しっくりきましたか?

先入観をなくすため、今回あえて各教授法のメリット・デメリットは書きませんでした。

今回紹介した6つの方法を使えるだけでも、授業の幅がグッと広がると思います。

ぜひ、「これなら取り入れられるかも」と思うものに少しずつ挑戦してみて下さい!

ポイントは、一度試して生徒や学生がついてこなくてもやめないで下さい。新しい方法を授業に取り入れる時は、生徒や学生がその方法に慣れる時間が必要です。数回同じような方法で授業をしてみて、それでも「合わないなぁ」と感じればスパッとやめてしまってOKです。

その時合わなくても、もしかしたらまたどこかで使えるかもしれません。

色々な方法をストックしておくことが大切です!








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