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"Mind the Gap" - 平和ボケのギャップ萌え

"Mind The Gap" (London Underground)

中学から、ロンドンのイーリングコモンという場所にある日本人補習校に通う事になった。

「スリに気をつけなさいよ。」
「わかってるってば。」

細っこく青白く、厚めのセルフレーム眼鏡をかけていた日本人の僕は、どこからみてもいいカモだった。独りでロンドンの地下鉄に乗る土曜日はひたすらスリリングで、いつ何時カバンの下側をナイフで切り裂かれ、家に帰るためのなけなしの金を失うかドキドキしていた。

いつもドアや壁を背にして立っていたからか、記憶の限りヤバい目にあったことはなく、日本の漫画が売っているOCS Booksという本屋や、最新のゲーム機が置いてあったピカデリー・サーカスのゲームセンター、そして当時ドはまりしていたタコベルに寄り道しつつも、ちゃんと家に帰れていた。

海外に行くと無意識でも荷物に気を付ける癖がしっかりとついたのは、(英国民にとっては不名誉かもしれないが)イギリスでの3年間の通学生活のおかげだと思う。

世界で唯一「平和ボケ」という言葉が存在する日本に住む僕らは、ある意味とても幸せだ。

その一方で、たまにはそうでない国に行って、ゴルゴ13のように「…俺の背後に回るな…」と神経をカリカリに尖らせながら電車移動をしてみたいと思うのは、ただの無いものねだりなのだろうか、それとも「ギャップ萌え」なのだろうか。

Mind the Gap.

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Ob-La-Di, Ob-La-Da (The Beatles)
オブラディ・オブラダ (ビートルズ)

Performed by George Nagata & Kiichiro Komobuchi - 永田ジョージ (piano) & コモブチキイチロウ (bass)
From the new album "Crossborder"

Album On Sale at:
https://groovepocket.theshop.jp/items/53171166  (Direct)

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2012 年にファーストアルバムをリリース以来、ジャズ、ブラジリアン、ポップスと国やジャン ルを越えて活動をしてきた、旅するピアニスト・永田ジョージによるピアノ・アルバム "Crossborder"。

旅そのものが制限された未曾有の事態を迎えた 2020 年に、音楽で越境することをテーマにレコーディングされた。

本作ではジャンルを越えて多くのミュージシャンに信頼されるベーシスト・コモブチキイチロウを迎えて、ビートルズ、ジョー・サンプル、ピーター・ガブリエル、ラーシュ・ヤンソン、ジョニ・ ミッチェル、小沼ようすけ、中島みゆき等の曲を優美なアレンジでカバー。

荘厳なバラードから土着的なブラジリアングルーヴ、そしてジャジーな変拍子まで。時代・大陸・ ジャンルをまたぐ、旅する音楽の記録。

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Tracklist

01 Across the Universe (The Beatles)
02 Ob-La-Di, Ob-La-Da (The Beatles)
03 One Day I'll Fly Away (Randy Crawford)
04 Come Talk to Me (Peter Gabriel)
05 More Human (Lars Jansson)
06 A Child is Born (Thad Jones)
07 Flyway (小沼ようすけ)
08 Head Light, Tail Light (中島みゆき)
09 Caminho das Águas (Maria Rita)
10 I Won't Last a Day Without You (Carpenters)
11 Both Sides Now (Joni Mitchell)
12 Across the Universe - Reprise

品番:GNM-1011
発売日:2021年9月29日
価格:2,750 円(税込)
JAN コード: 4524505348185
レーベル: GardenNotes Music

Presented by http://groovepockets.com



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