公園

実家の近くに比較的大きな公園がある。この公園は、横に広いのではなく、縦に広い。山の斜面を利用して作られているため、園内の道は坂道だらけ。何十段もある急な階段がどんな遊具よりも存在感を放っている。

この公園には小さい頃からお世話になってきた。特に好きだったのが、長い長いローラーすべり台。黄色で塗られたのと、青で塗られたのの二本が公園の空を縫って走っている。

どうやったらスピードが出るのかを考えた結果、両足の裏をローラーにぺったりと付けて、しゃがみこんだ体勢で滑るのが最も速いということが判明した。

全長100メートル以上はあろうかという青い方のすべり台は、一度滑るとスタートまで戻るのは一苦労だった。しかし私は夢中になって何往復もした。とにかく気が済むまで、登っては滑り、登っては滑り。

ローラーを滑る時の振動で足がしびれてもおかまいなし。ただひたすらに、滑り続けた。

今住んでいる場所の近くにも公園があり、同じようなローラー滑り台がある。こちらはかなり短めだが、何度も滑る子どもたちを見ているとあの頃とあの公園を思い出す。

私の体は大きくなった。あの頃と同じように滑ることは、もうできないだろう。

私は、もう全く変わってしまったのだろうか。

それとも、あの頃と変わらないものはまだ私の中にあるのだろうか。


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