見出し画像

ヨーロッパ修士課程・授業の忙しさ

2023年9月から、ヨーロッパで修士課程を履修しているナナです🐣
学生生活や夏休みを満喫しすぎてすっかり更新が途絶えてしまいましたが、早くも1年が経過したので、本日のnoteでは授業の忙しさについて記録しようと思います。

履修単位数について

ヨーロッパでは、ECTS (European Credit Transfer and Accumulation System)という単位システムを使用している大学が多いです。これは、EU内での単位互換性を高めるために、単位獲得のために必要な学習時間を「1 ECTS = 20〜30時間」と定義しているものです。費やした時間の算出に便利なので、このシステムを使ってお話したいと思います。

わたしは修士1年目で、81 ECTSを履修しました。
内訳としては、専門の必修が11科目(各 6 ECTS)、語学の授業が1科目(6 ECTs)、選択科目が1科目(6 ECTS)、そして選択科目のオンライン講座が1科目(3 ECTS)の合計14科目です。

これを上記の学習時間に換算すると、「1,620〜2,430時間」となります。1セメスター目は9〜12月、2セメスター目は2〜5月に開講されているため、8か月で割ると1か月あたり202〜303時間、1週間あたり50〜75時間が学習時間の目安となります。

実際の忙しさについて

上記はあくまで単位数から計算した目安ですが、自分の感覚としては週に30〜50時間を大学院の課題関連に費やしていたかなと思います。慣れるまでの最初の時期および学期末は50時間、それ以外の時期は30時間強といったところで、割合としては下記のとおりです。

  • 20%は授業に出席している時間(週に12〜14時間)

  • 40%は授業準備のために論文を読む時間 → 語学以外のすべての科目で、週に2〜4本の論文を読んでから授業に臨むよう指示があります。1セメスターで合計200本ほど。

  • 40%は大きめの課題に充てる時間 → 授業によって様々ですが、レポート執筆、ケーススタディ、ディベート、グループワーク、テスト勉強等。学期末に集中しがち。

日本の学部時代は、学習時間の内訳は授業の出席と学期末のレポートのみ、という科目も多かったですが、大学院は論文を読む時間が大部分を占める印象です。最初はなかなか慣れずに苦戦しましたが、読み方のコツを掴めたらスピードがぐんぐん上がって楽しかった記憶があります。

大きめの課題に関しては、レポート執筆による評価の科目が多かったです。いくつかの科目は学期末テスト。なお、ほとんどの科目が出席点や毎週の小課題など、複数の課題を組み合わせて成績を決める形式でした。

1年の授業を振り返って

1年間、なるべく多くの知識を吸収しようと一生懸命に取り組んだため、想定通りの忙しさだったかなと思います!要領のいい人は、もっと効率的にできそう…と思いながらも、サボるところはサボりながら、興味ある分野は全力にと、マイペースにやりました。

ちなみに、EUの公式な履修単位の推奨としては、1セメスターあたり30 ECTS(卒業までの4セメスターで120 ECTS)です。
わたしは、早く必修科目を取り終えて、プログラム外の選択科目も履修したり、修士論文に集中したい思いがあったため、修士1年目に多めに履修する選択をしました。なので、希望によっては、もう少し余裕のある履修プランも組めると思います。

慣れるまでは、フルタイムの会社員のとき以上に大変な時期もありました。1セメスター目の中盤(10月)には、授業の難易度がぐっと上がったタイミングと体調不良が重なり、ストレスフルだった印象です。
しかし、教授やクラスメイトに相談することによって、課題の提出を待ってくれたり、分からないところを丁寧に教えてくれたり、柔軟に対応してくれました。困っていることを相談すれば、個別最適で合わせてくれたときは本当にありがたく、来てよかったと感じた瞬間です。

一方で、こちらで社会人として仕事をしながら同じプログラムに通っている学生は、かなり単位を落としていたようです。社会人用のプログラム(授業が平日の夜や週末だったり、長期履修を許可しているもの)もあるようですが、基本的には大学院生一本で来ている方がほとんどだと思います。

この夏を折り返し地点として、来る9月からは3セメスター目を開始します。夏休みはかなり怠けてしまったので、サボり癖が出ないようにしっかり気合いを入れ直して頑張りたいと思います!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?