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【ASD(自閉スペクトラム症)の生きづらさトップ5|日常で感じる苦しさとその原因】

ASDの人は様々な生きづらさを抱えています。この記事では、その中でも、最も生きづらさに直結していると思われる原因のトップ5を解説しました。


生きづらさの原因・第1位:社会的なコミュニケーションが難しい

ASDの人は、社会的なコミュニケーションにおいて大きな困難を感じることがよくあります。まず、「言葉を文字通りに受け取る」ことが多く、冗談か本気かの区別が難しいため、会話の意図を誤解してしまうことがあります。例えば、軽い冗談でのやり取りを真に受けてしまい、場に気まずい空気が流れてしまうことがあります。

また、「非言語コミュニケーションを読み取れない」ことも大きな障害です。アイコンタクトや身振り・手振りといった非言語のサインを理解するのが難しく、相手の感情や意図を汲み取ることができないことが多々あります。ASDの人にとって、非言語サインのような実体のないものを理解するのは、まるで風をつかもうとするような無謀な話なのです。

生きづらさの原因・第2位:こだわりの強さ

ASDの人は、自分のこだわりに強く執着することが多く、それが日常生活に大きな影響を及ぼします。このこだわりは時に他者と折り合いをつけることを難しくし、対人関係に摩擦を生む原因になります。例えば、チームワークが必要な仕事なのに、あくまで我流を貫いてしまい、周りからひんしゅくを買ってしまうことが考えられます。

また、完璧主義の傾向が強いことから、物事を過度に細かくこだわってしまい、結果として、仕事の締切に間に合わない、といった事態が発生することがあります。

生きづらさの原因・第3位:感覚過敏が日常生活に与えるストレス

ASDの人々は、感覚過敏を持つことが多く、これが日常生活において大きなストレスの原因となります。音や光、匂いなどの感覚刺激が通常よりも強く感じられ、それが日常生活の質を著しく低下させることがあります。例えば、電車や公共の場での騒音、強い照明の光、香水の匂いなどが、精神的・肉体的な苦痛を引き起こすことがあります。

それは、まるで鋭い針や刃物で突き刺されたような感覚体験と言えるかもしれません。

これらの感覚過敏は、環境からの刺激を遮断するための対策を取っていても、完全に避けることが難しく、慢性的なストレスとなることが多いです。このような感覚の過敏さが日常的に続くことで、心身の負担が増し、生きづらさを感じさせる一因となっています。

生きづらさの原因・第4位:予測不能な状況への不安とその対応

ASDの人々にとって、予測不能な状況や急な変化は非常に大きなストレスの源です。事前に計画を立て、それに沿って行動することで安心感を得ることが多いため、急な予定変更や予想外の出来事が発生すると、軽いパニックに陥ることがあります。

例えば、通勤中の電車が遅延したり、職場で急なタスク変更があったりすると、柔軟に対応するのが難しくなり、強い不安感を抱えてしまいます。このような予測不能な状況は、ASDの人にとっては大きな障害であり、日常生活の安定を脅かす要因となります。事前の情報提供や、スケジュールの調整をサポートする環境が必要です。

生きづらさの原因・第5位:自己理解の難しさ

ASDの人々は、自分自身の感情や考えを理解することに困難を感じることが多いです。自分の感情がどこから来ているのか、なぜそのように感じるのかを把握できず、自分の行動や反応に対しても説明がつかないことがあります。このような症状は時にアレキシサイミア(失感情症)と呼ばれます。

また、ASDの人は白黒思考が強く、自分自身を極端に評価してしまう傾向があります。そのため、失敗すると地獄にでも落ちたように感じ、逆に成功すると有頂天になるといったことがしばしば起こり得ます。

それはまるで調整も微調整もなく、全てが完全にオンかオフしかないスイッチで脳が働いているような状態を想像してもらえば、わかりやすいかもしれません。


ASDの人が感じる生きづらさには、さまざまな要因が関わっています。社会的なサポートや周囲の理解が、ASDの特性を持つ人々がより安心して生きていける助けになるでしょう。この記事が、ASDの生きづらさを理解する一助となれば幸いです。

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