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イギリスでは新卒採用が低迷しているが、日本では例年通りであることの示唆(ITスキル重要)

コロナ禍を受けイギリスでは新卒採用が難航していますが、ITスキルの重要性が今後より高まると考えます。

こんにちは英国紳士です。機関投資家や海外駐在員を経て、準富裕層になった私の投資経験や海外事情について価値ある状況を提供しています。


①イギリスの就職戦線

直近の大学を卒業した学生のうち12.5%が失業中であると言う衝撃のデータがイギリスで発表されました。この水準は過去3年平均の2倍であり、コロナで打撃を受けるイギリス経済では新規採用を控えているということがわかります。

通常イギリスでは、新卒一括採用はありませんので、必要なだけ人を採用する形態です。そのため、不透明感のある現在では、新人を育成するよりも、人件費を抑えるあるいは、経験者を即戦力として雇うインセンティブがあります。

加えて、政府は現在雇用助成金を支給しているため、現職員を雇用し続けるインセンティブがあり、そのことも新卒採用を控える要因となっています。

また、多くのホワイトカラーは、オフィスでなく在宅勤務になっており、新卒採用はズームなので行われているため、通常よりも非常に採用しにくい状態です。コロナが落ち着くまでは、未経験者の採用は低迷する可能性があります。

②日本での新卒採用
昨年12月時点の新卒内定採用率は、93.4%と例年並みに高い水準になっています。日本では終身雇用を前提としており、社内の年齢ピラミッドが歪になることを避けるため、景況感にかかわらず、一定程度の新卒人材を採用する傾向にあります。

先進国の中では相対的にコロナによるダメージが軽いことや、在宅勤務率が高くないため、対面で面接が可能なことも、新卒採用が例年通りに順調に進んでいる背景にあると思います。

また喜ばしいことに、アパレルや観光産業が採用を見送る一方で、テクノロジー企業など新しい産業が、雇用を増やしているため、トータルでは、若年労働力を吸収する経済的土台があることが伺えます。

③インプリケーション
ワクチンの接種状況が進展する中、経済は徐々に正常化すると見込まれます。そのため日本の多くの企業においても、今後大きく業績が悪化する事は見込みづらく、引き続き学生にとっては、有利な状況が続いていくと見込まれます。

一方で、イギリスの就職状況から見える新しいヒントがあります。このような厳しい採用状況下でも非常に人気のある学生がおり、それはSNS等を駆使して自分の能力をうまくアピール、マーケティングできる人材です。

そういった人材は、自分の能力を正確に採用側に伝えることができるため、うまくマッチングすることが多く、困難な状況でもリクルーティングに成功しているようです。

このことは日本においても大きな示唆があります。普通に就職活動していても、採用されるかもしれませんが、現代の文明の力である、SNSを駆使することでより効率的に自分の能力をアピールすることができると考えられます。

とりわけ自己アピールに秀でたマーケティング文化のあるイギリス人が先行しているトレンドについては、参考にしてみる価値があるのではないでしょうか。私が今学生であったら、語学留学はできないかもしれませんが、セルフマーケティングに注力してみると思います。

お役に立てたならば幸いです。

英国紳士

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