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[NBA]衝撃的なアップセット

連日白熱した戦いを見せている今シーズンのプレイオフ。

ファーストラウンドの戦いも徐々に終盤に差し掛かり、チームによっては既にカンファレンスのセミファイナルへ駒を進めている。

そんな中で今日、マイアミ・ヒートがミルウォーキー・バックスを4-1で下してイースタンカンファレンスのセミファイナルへの進出を決めた。

レギュラーシーズンの順位からプレイイントーナメントでプレイオフ出場を懸けて戦い、一度ホークスに敗れながらもブルズに勝利して崖っぷちを生き残りプレイオフ進出を決めたヒートは第8シードでの出場となり、初戦から優勝候補でもあるバックスと当たることになった。

バックスはレギュラーシーズンをリーグ最高の58-24という成績で終え、イーストの第1シードを獲得した強豪チーム。

ヤニス・アデトクンボ率いるバックスは全体的に強く層も厚い、優勝も経験しているのでプレイオフでの経験も積んでいるチームであり、多くはこのシリーズでバックスが負けるという予想はしていなかった。

しかしバックスはシリーズ初戦でアデトクンボを怪我で失い、試合も落としてしまい最悪のスタートを切った。

ヒートもタイラー・ヒーローを負傷で失い痛手を負ったが、アデトクンボ不在のバックスに比べるとまだマシだっただろうと思う。

アデトクンボ不在のバックスとの勝負ならばヒートが喰らい付いていくことも出来るかもしれない、実際それからの2戦・3戦は勝ち負けを繰り返し初戦以降は1勝1敗となっていた。

ただ最初の1勝分一歩リードしたのはヒートの方だった。

しかしタイに戻すか王手を許すかという両チームにとっての大一番でバックスのアデトクンボが復活する。

スター選手が復帰したバックスとの第4戦目、ここからバックスの逆襲が始まるかと思われたが、このゲームはバックスの反撃の狼煙を上げるものではなくヒートの危険人物を目覚めさせるものとなってしまった。

GAME4 MIA 119 MIL 114

ジミー・バトラー 56得点(15/18)、9リバウンド、2アシスト、1ブロック

この試合でバトラーは自己最多・球団記録となる56得点を叩き出した上に、リードチェンジを繰り返し緊迫した試合終了間近の時間帯に値千金となるシュートを決めチームに逆転勝利をもたらしている。

この傑出した勝負強さを改めて示したバトラーはプレイオフ特有の力強さを発揮していくことになる。

勝利を挙げるはずだったバックスは逆転負けした上に王手をかけられるという絶体絶命の状態でホームゲームを迎えることになった。

そして今日のGAME5、このゲームもヒートは長い時間ビハインドを背負うことになったが、第4Qで勝負を動かす。

点差を徐々に詰められながらも引き離すバックスにヒートは最後まで喰らい付いた、その気迫と勢いがバックスのミスを誘発しているようにも見えた。

勝負所の大事な場面でバックスは多くのミスを犯した。反対にヒートはタフなプレーを大事な場面で決める。

その結果、試合終了を迎えるラストワンプレーでバトラーに劇的なシュートを決められ、バックスは勝ち試合だったゲームをOTへと持ち込まれてしまう。

ヒートはOTでも得点を重ね、パスミスやフリースロー失敗などのミスが目立ったバックスをしっかりと振り切り、優勝候補且つ第1シードのバックスにまたも逆転勝ちを納め、シリーズを4-1で締め括り見事アップセットを実現させた。

この試合でもバトラーはチームを勝利まで引っ張った。

最後まで勝利を呼び寄せる力を失わないという非常に厄介な粘り強さでシリーズを勝ち抜いたヒートは次戦でニューヨーク・ニックスとぶつかることになる。

この大番狂せを見せたヒートは果たしてどこまで勝ち進んでいけるのか、注目の試合しかないプレイオフの面白さがさらに深まる展開となった。

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