井上尚弥VS.ルイス・ネリ

本日、4団体統一王者である井上尚弥と“悪童”ルイス・ネリの両者が前日計量を無事にパスした。

大きな問題を起こしたネリも今回ばかりはちゃんと体重を作ってきたようだが、500gアンダーで計量をパスしたネリの身体は筋肉も相当に削ぎ落としているように見えた。

ただ、海外の選手は体重を大幅に戻すことが出来るので、明日までにネリがどこまでコンディションを戻して来るのかというところにも注目が向けられる。

過去に大番狂せを記録した舞台である「東京ドーム」で行われる井上尚弥の防衛戦。

挑戦者のネリはこれまでに戦ったS・バンタム級の選手の中では最も好戦的であると思われるので、緊張感のある一戦となるはずだ。

それに加えて、ネリはチャンピオンに捨て身で挑むことが出来るので、思い切りの良さにも磨きが掛かることになるだろう。

しかし、果たしてネリは井上尚弥の攻撃を受けても尚、思い切り良く前に出て続けることが出来るのだろうか。

攻防の中でボディやカウンターを被弾しながらも、臆さないガッツを見せることが出来るのだろうか。

もちろん勝負に絶対はないのでネリの一発をもらえば当然4団体統一王者と言えど危うくなる可能性はある。

オッズが大きく傾いている時ほど、予想外な展開が生まれやすかったりもするので、ネリが長いラウンドを生き延びるようなこともあるかもしれない。

ただそういったことを踏まえて考えても、最終的には井上尚弥がネリを退ける結果に辿り着くのではないかと感じている。

その過程で井上尚弥がネリをどのようにして解体していくのか、一番の注目はその点に向けられる。

開き直って大番狂せを狙ってくるネリは、これまでの挑戦者たちを参考にして気を付けるべきポイントを洗い出すことが出来る分、より可能性のある一手を思い描くことが出来たはずだ。

それに加えて失うものもないので、至って冷静に試合に臨むことが出来るかもしれない。

しかし、相手にしているボクサーが如何に危険な存在であるのかということを正確に測ることが出来るのはリングの上だけなので、ネリは当日のリング上で井上尚弥の本当の大きさを知ることになるだろう。

果たして明日のビッグイベントはどのような戦いとなるのか。

井上尚弥のさらなる可能性に出会うことが出来るかもしれない。