ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に思うこと
話題に少し遅れましたが、日本野球が世界一になりましたね。
準決勝、決勝と手に汗握る接戦を制し、日本中が盛り上がりました。
なかなかテレビを見る時間がない私でさえ、垣間見たニュースに興奮しました。
投打二刀流の大谷選手、経験豊富なダルビッシュ選手、重圧を跳ねのけ実力を発揮した村上選手、俊足でホームを駆け抜けた周東選手。
チームが一丸となり、全ての選手が自分の役割を果たし、優勝という素晴らしい結果を残されました。
しかし、私が注目してしまうのは、やはりチームを率いた栗山英樹監督です。
新聞報道で追いかけた限りですが、そのマネジメント能力に学ぶところが多くあると感じました。
選手の才能を見抜いて適材適所に起用する。
選手の個性に応じた声の掛け方で動機づける。
選手の力を最後まで信じ続ける。
ここで言う「選手」をチームの「メンバー」と読み替えたとき、私が目指すべきリーダー像と一致しました。
以前のブログ「リーダーに求められる資質とは? (2)」で記したように、先行きが見通せない時代では、強い権限を持ったトップダウン型よりも、組織内の個人が持つ能力を引き出し、それを最大限に発揮してもらい、町の発展への貢献につなげる役割が、町のリーダーに求められる資質の一つだと感じています。
栗山監督は、まったく個性の異なる選手の能力を見極め、それを最大限に引き出し、個々のモチベーションを高め、最後まで選手を信じて任せていました。
それに応えた選手の凄さと同じくらい、リーダーの凄みを感じざるを得ません。
リーダーがたった一つの尺度で評価していたなら、多様な選手を起用することはなく、幅の狭い戦術しか展開できなかった。
リーダーが選手の能力を途中で諦めていたら、その選手も自信を失い、実力を発揮する機会は永遠に失われていた。
リーダーが選手それぞれの個性を認めていなければ、監督と選手間の信頼も選手同士の信頼も生まれることはなかった。
栗山監督の果たした役割の裏返しを考えると、その重要性が理解できます。
そして、大会を終えた栗山監督は、日本記者クラブのインタビューで色紙にこのように揮毫されました。
「”感謝” 夢は正夢」
ここに、リーダーに求められる資質の3つ目を見ることができます。
それは、チームの誰よりも「夢想家(ドリーマー)」であること。
実現できそうもないことを考える人は、ときに蔑まれがちですが、夢を持たない人に魅力を感じるでしょうか?
夢は語るだけのものではなく、実現するもの。
そのために、現実的かつ最大限の努力を惜しまず、夢の実現を信じて、仲間を信じて、ひたむきに前へ進む。
結果はどうあれ、最後はその責任を引き受け、支えてくれた人への感謝の気持ちを忘れない。
そんなリーダーになら、誰もがついていきたいと思うでしょう。
私はそんなリーダーの資質を「まだ」持ち合わせてはいませんが、これからも夢を追い続けていきます。
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