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翻訳業界の舞台裏:フリーランス翻訳者の実力と現実

公共の利益のために、本日もフリーランスとして翻訳の仕事をすることについて率直な意見を書くことにする。

以前の記事で「翻訳会社のトライアルを受験しても合格率は約10%でプロ翻訳者でも不合格をもらうことがあり、トライアルに合格しても仕事が来る確率は約10%であるようだ。」と書いた。

このようなことを書くと、翻訳業界側の人間(翻訳会社関係者、翻訳学校関係者、翻訳関連団体関係者等)は「そんなことはない!それはお前とお前の知り合いだけに起こったことだ!」とか「仕事が来ないのならお前は実力がない!」と言うかもしれない。

上記内容は複数の翻訳業界側の人間が暴露した情報であり、私の偏見とか思い違いではない。翻訳者ネットワークアメリアの掲示板でも、トライアルに合格しても仕事は来ないという書き込みをよく見かけた。

翻訳実務検定TQE合格後、2019年の8月下旬にこの試験の合格者説明会に参加した時、法務契約書を担当するサン・フレア アカデミーの70代の講師と話をした。あの時、この超ベテラン講師は「トライアルに合格しても仕事は来ない!」と強い口調で断言していた。

トライアルに合格しても仕事がない理由は、実力不足によるものではなく、AI翻訳の台頭、翻訳者の供給過多等の状況によるものではないだろうか?知り合いのかなり優秀なフリーランス翻訳者も多くのトライアルに合格しても仕事をなかなか得ることができず、フリーランス翻訳の仕事から撤退した。

約20年以上前は、AI翻訳は未発達で、今と比べて翻訳のレートは高く、現在に見られるような翻訳者の過剰供給といった状況はなかったようだ。このような時代においては、翻訳業界に参入しやすく、比較的容易にフリーランス翻訳者としての地盤を固め、翻訳会社との良好なコネクションも作りやすかったはずだ。

あのような時代から現在に至るまでフリーランスとして翻訳の仕事を続けて、現在もなお翻訳会社から優遇されている人間が本当に実力があると言えるのだろうか?時代と環境が味方して翻訳会社から高いレートで継続受注を達成したとしても、実力があるとは限らないのではないだろうか?

翻訳実務検定TQEは超難関資格であり、翻訳実務経験が豊富なプロが何度受験しても合格が難しい場合がある。時代と環境が味方してコネを掴み翻訳会社から優遇されている翻訳者は、何度TQEを受験しても合格できないということもあり得るのではないだろうか?そのような翻訳者は本当に実力があると言えるのか?

私は決して馬鹿はない。英検1級合格、TOEIC900点台(リスニング満点)、翻訳実務検定TQE合格、米国大学卒業の実績があるからだ。アメリカの大学で成績優秀者として何度も表彰された経験もある。私は試験だけできて実務はできない愚か者ではない。私に対して「仕事が来ないのならお前は実力がない!」と揶揄するのは短絡的ではないだろうか?

翻訳業は儲かるという話は基本的にデマであると考えてよい。翻訳業界側の人間の言い分を真に受けてはならない。翻訳会社、翻訳学校、翻訳関連団体等は、できる限り多くの人を翻訳業界に入れたいと考えているので、嘘をつき大事な情報を隠す。多くの人が翻訳の勉強をし、翻訳業界に入って来れば、翻訳学校は儲かり、翻訳会社は多くの人員(搾取の対象)を獲得できるからだ。翻訳会社、翻訳学校、翻訳関連団体等はグルになっており、フリーランスとして英語を使う仕事に憧れている人間をカモにしている。フリーランス翻訳の仕事に憧れている人間は翻訳会社、翻訳学校、翻訳関連団体等に足元を見られているのだ。

翻訳会社は、時給をベースに報酬を算出することなく、1ワード〇円とか1文字〇円で報酬を算出することによって、脱法行為(違法行為)を行って、フリーランス翻訳者を搾取している。あのような形でフリーランス翻訳者に仕事を発注すれば、時給数百円の仕事を大量生産することになると翻訳会社はわかっているはずだ。翻訳会社に良心はあるのだろうか?

フリーランス翻訳の仕事を始めたが、この仕事から逃げ出す優秀な人材は多いと聞いたことがある。このような人材は実力不足で挫折して翻訳業界から逃げ出すのではない。彼ら/彼女らは翻訳業界で搾取や脱法行為(違法行為)が横行している現実を目の当たりにして逃げ出すのだ。

この記事がフリーランス翻訳の仕事に対して興味を持っている方々にとって役に立てば幸いである。

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