秋霖

冷え冷えとした秋の長雨の頃、ふと始めようと思い立ちました。 秋霖です。 心から何が溢…

秋霖

冷え冷えとした秋の長雨の頃、ふと始めようと思い立ちました。 秋霖です。 心から何が溢れてくるのか、私にもまだ分かりません。 でも、心に浮かんでくることを書いてみたいと思います。

最近の記事

地球はこんなにも美しいのだから。

地球はなんて美しいんだろう! と空を見上げた秋の日。 青空は澄んで目に心地よく、空気はキリッとして美味しい。白い綿雲はゆったりと流れ、川のせせらぎは耳に優しい。紅葉は、地球にはこんなにも美しい色が溢れていることを教えてくれる。犬ははしゃいで駆け回り、人々は笑顔で談笑している。 地球はなんて美しいんだろうと思わず、なんと思えば良いのか! それなのに、そんな地球の上で「人間」は、未だ戦争をしている。 戦場になっているその地で、親は、子供の足の裏に名前を書くのだそうだ。親

    • [絵本紹介]パリのおばあさんの物語

      今日も秋のシトシト雨の土曜日です。 私の住む、冬の長い寒い地域では、外気を楽しめる、春、夏、秋は、とても貴重な季節です。秋の雨の良いところは、なんと言っても、窓を開けて、雨音を楽しむことができることです。 少しひんやりとした、キリッとした清々しい空気が優しい雨音と一緒に部屋に入ってきます。 そんな土曜日の午後、本棚の上のアロマキャンドルを灯すと、昔手に入れた、小さな絵本が目に止まりました。 「パリのおばあさんの物語」(岸惠子訳・千倉書房) 最近、世の中の流れも変わっ

      • 「魔法学校」入学

        娘は無事にイギリスへ到着した。 彼女は今、自分の人生を逞しく歩んでいる。 ということだろう、、。 重たいピンク色(彼女曰く、薄紫色)のスーツケースを二つ、小さな体で前のめりに転がしながら歩いていく娘を、夫と二人空港で見送ってから約20時間。彼女の住むことになる街の寮に入ったとのこと。 私もやっとホッとできた。 私や夫の若かった頃は、到着の連絡はどこかで公衆電話を探すか、ポストカードを送るか、、、だったが、今は、ポンと写真付きのテキストで連絡が来る。「見て!私の住む部屋か

        • 幸せな時間は手の中に

          幸福な時間というのは、常にその手の中にあるにも関わらず、見えなくなってしまうことがある。それは、ちょっと欲張りになっている時?何かが足りないと思ってしまっている時?人と比べてしまっている時?単に体力的に息切れている時? 必死に目の前のことをこなして、常に駆け回っていた時、時々息切れがした。そんな時、自然の中を歩いたり、子供たちと寝る前にゴロゴロする時間が幸せだった。胸いっぱいに冷たい空気を吸い込んだり、子供達と一緒に絵本を読んで、ぎゅーっとハグして、ふざけ合ったり。 私た

        地球はこんなにも美しいのだから。

          扉を開けた。 扉を開くと、裏庭の桜の木が見えた。 約20年前の我が家の裏庭だ。 家を買ったばかりで、少しずつ手入れをしようと、まだ整備されてない裏庭に、初めて植えたのが桜の木だった。 小さな子供たちと夫で植えた小さな桜の苗木。 あの頃は、時間が永遠に感じたものだった。 笑顔がホースから溢れる水と一緒に輝いていた。 こんな幸せな時代がずっと続けば良いと思った。 私は何かあるといつも自然の中に逃げた。 そこにいれば、何もかも安全で、子供達も私も守られている感じがして安心

          リンリンリン

          リンリンリンで、昔の忘れ去られていた扉が開いた。 ずっと触れないようにしていた扉。 まさか涼やかな虫の声のする深緑の草の葉の陰に、扉があったとは。 それを今開けるのか。 開けないのか。 扉を見つめて止まっている。

          リンリンリン

          中秋の名月が少し欠けたころ

          リンリンリン。 リンリンリンリン。 秋の風にのって、鳴いている虫の声に気がついた。 気がついたら、もうずっと虫の声が聞こえる。 リンリンリン。 リンリンリンリン。 今まで全然聞こえなかった。 そんなところに、虫の世界があったこと、全然気がつかなかった。 夏の終わりの深緑の葉蔭で、たくさんの虫たちは美しい音で鳴いていた。 誰に聞かれても、聞かれなくても、ただそこで、鳴いていた。 あったのに、なかった世界。 なかった世界が、私の中に今はある。 頭の中がリンリンリンに変

          中秋の名月が少し欠けたころ

          はじめまして。はじめてのことをはじめます。

          日本時間は、2023年10月1日。私が今いる場所は2023年9月30日。私の中では、今、月の狭間をまたいでいる感じです。 私のいる街は、ここ数日、冷え冷えとした秋の長雨が続いて、雨音を聞いていたら、ふと何かを書きたくなって、そうだ始めようと思い立ちました。秋霖です。 心から何が溢れてくるのか、私にもまだ分かりません。ここのことも何も分かりません。新しく引っ越してきた住人です。 でも、書いてみたいと思います。何かと何かが繋がるのを楽しみに。 はじまり。はじまりです。

          はじめまして。はじめてのことをはじめます。