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何歳になっても変化を受け入れる

人生はきっとこんな風に続くのだと思っていた。
なんの疑いもなく。
きっとこの、穏やかな見慣れた景色の中で、
いつもの風と光と葉音の中で、
毎日穏やかに、時に笑い合って、時に腹を立てて
そして、知らずに仲直りして、
「いつも通り」という設定の中で
ささやかなドラマが繰り広げられながら、
年を重ねて、おばあちゃんになって
人生が終わっていくものと思っていた。

それが、人生が動き出したのだ。
思いもしない、方向へと、
まるで人生のチャンネルが変わったかのように、
目に映る景色が変わった。

新しい風と光と葉音、いつもと違う喧騒。

眠っていた細胞が一気に起き出した。
私の心身にはまだこんなにも、
前に進む力と新しい息吹と迸るような情熱が残っていたのかと、
自分で自分に驚いた。

私は、昨日と同じ私のようにも思える。
紛れもない昨日までの”私自身”だけれど、
何かが目覚めていて、
新しい風景が広がっている。
今まで知らなかった、感情が芽生え
心を湧き立たせている。

自分で変えることはもちろんできたはず。
でも、私が今驚くのは、
自分がそんな風に変えようと思ったのではないからだ。

降ってきたかのように、そうなることってあるのだ。
これは宇宙の計らいなのか?

昨日までモノクロの
私にとってなんの意味も持たなかった風景が、
血が通ったかのように
カラフルに鼓動を打っている。

きっと、それは紛れもなく、今の私自身なのだ。



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