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ヴィクトール・フランクル 夜と霧④

夜と霧の続きです。
書きたいことはまだまだあるのですが、私の脳みそと筆力では限界がありますね。

「壕のなかの瞑想」という項目のなかの文章です。

「被収容者の内面が深まると、たまに芸術や自然に接することが強烈な経験となった。この経験は、世界やしんそこ恐怖すべき状況をわすれさせてあまりあるほど圧倒的だった」
とあります。

収容所生活が長くなると、皆辛い現実から目を背けるために、過去のなんでもない普通の日常を繰り返し繰り返しなぞるように妄想するようです。

そのように内面が深まると、ちょっとした美しい風景などに、激しく心奪われるようです。
例えば美しい夕焼けをみるために、疲れ果てて衰弱している仲間を叩き起こしてまで外へ連れていき、その風景をみんなで眺めて感動したりするようです。その時は、
「世界はどうしてこんなに美しいんだ!」と声があがったりするようです。

 普通の生活をしていたらなんとも感じないことでも、不自由を極めた生活をすると、激しく心が揺さぶられたりするもんです。
結局、幸不幸の振り幅が大きければ大きいほど、何でもないことに感動したり、感謝したりできるのだろうなと思います。

命の危険を感じるような場面で
(不治の病を宣告される、余命を告げられるなど)
その時ふと見た夕焼けの美しさや、月の美しさが忘れられない、とかたまに聞きますよね……


そういえば私も、妙に印象に残っている風景は、ものすごく感動した出来事のあとや、すごく楽しかった出来事のあと、あるいは悲しい出来事のあとに眺めたものばかりですね……。(旅行とかで見た絶景を除く)

色々考えさせられますね。








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