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【読書感想】酒好き医師が教える最高の飲み方
作者 :葉石かおり
発売日:2017年11月
作者経歴
エッセイスト、酒ジャーナリストの肩書きを持つ。大学卒業後、ラジオレポーター、女性週刊誌の記者を経て現在に至る。全国で酒蔵、泡盛蔵を巡り、国内外にて日本酒イベントをプロデュースしている。
酒は飲むものでは無く、味わうもの
獺祭の酒造メーカー会長の言葉。酒は美味しい料理や仲間と共に、一生涯楽しむものであり、ただ飲んで酔っ払うものではない。
おつまみには油もの
悪酔いする原因は、急激なアルコール濃度上昇である。アルコールは胃で5%、小腸で95%吸収されるため、いかに胃に留めておくかが重要である。胃から小腸へ送られる時間の目安として、米飯は2時間半、ビーフステーキは3時間15分、バターは12時間。
カルパッチョやポテトサラダ等をはじめに食べておくと吸収速度を抑えられるため、オススメ!(もちろん唐揚げやポテトフライでも良い)。
日本酒は体に良いのか、悪いのか
日本酒は糖質が多いため糖尿病になりやすい、日本酒を飲むと悪酔いしやすい等、悪い噂を聞くことが多いが、果たして日本酒は健康に良いのか、それとも悪いのか。
日本酒には、アミノ酸、有機酸、ビタミンなど、120種類以上の栄養成分が含まれている。特にアミノ酸の含有量は他の酒類に比べダントツ1位である。アミノ酸は本格焼酎やウイスキーなどの蒸留酒にはない成分。
日本酒には、体で生成できないリジン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、アラニン等の内分泌・循環器系機能の調整や成長ホルモン分泌の刺激をするアミノ酸がバランス良く含まれており、2合までの適量範囲であれば健康効果に期待できる。
また、西日本では焼酎の消費量が多く、東日本では清酒の消費量が多いという分布があり、肝硬変や肝がんは西日本が多いという研究結果もある。
酒焼けはない
アルコールで『声帯が潰れた』と感じる酒焼けは、耳鼻科医師の見解では存在しない。では何が原因か。それはタバコだと言う。喫煙による血行障害や乾燥により、ハスキーな声に変化するとのこと。
アルコール代謝中は脂肪燃焼が阻害される
代謝されない過剰な脂肪酸は肝臓に蓄積されやすくなる。これが脂肪肝へ繋がっている。また、予防には休肝日を設けることよりも、飲酒総量を減らすことと、糖質制限が重要である。ビールなら500ml、日本酒は1〜2合が適量である。
なぜビールはたくさん飲めてしまうのか
人間が一気に飲める水の量はせいぜい1〜1.5リットル程度と言われているが、ビールはそれ以上に飲めてしまう。これは、胃から分泌される『ガストリン』が影響している可能性があり、ビールにはガストリンの分泌を促進する効果がある。
膵臓には気をつけろ
肝臓と同様、『沈黙の臓器』と呼ばれ、自覚症状も無い。更に、胃の後ろに隠れていることから不具合の発見も難しく、一度膵炎等を発症すると、完全に機能回復することも困難である。
日本酒1合、ビール中瓶1本の適量を守っていれば、さほどリスクは無いが、肥満や運動不足も一因になるため、生活習慣に気をつけることを心がける。
本格焼酎のパワーで血栓を撃退
芋焼酎、泡盛に血栓を溶解する物質が倍増する。血栓の原因となるフィブリンを溶解する酵素『t-PA』『ウロキナーゼ』の分泌、活性化させる効果があるため、血栓ができにくくなる。
アルコールが歯周病を促進させる
アルコールを恒常的に飲んでいるか否かという条件で、韓国で40代を中心とした男性8600人の調査では1.27倍、ブラジルでの1100人の調査では3.8倍、アルコールを飲んでいる人が歯周病になる傾向にあると結果になった。
感想
お酒にまつわる様々な情報が載っており、ボリュームもあり非常に勉強になりました。
特に、今までは肥満防止の観点から、揚げ物等の油分が多いおつまみは避ける傾向にありましたが、アルコール吸収速度を抑える為、飲みはじめに油ものを一緒に食べると良いというのが、価値観を大きく変えてくれました😃
また、膵臓は今まで全く気にしていませんでしたが、油断すると恐ろしいことになると始めて知りました😓
どの本を読んでも予防、健康管理については、『適切な食事』『適切な運動』『適切や睡眠』『ストレス減らす』、結局はに尽きるようですね💦
歯周病リスクも増えるとのことで、脳で理解した上で飲酒するように心がけます😓
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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