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【読書感想】ブランドSTORY

作者 : 関野吉記
発売日: 2018年10月


作者経歴

株式会社イマジナ代表取締役社長。ブランドコンサルティングで2600社以上の実績を挙げている。最近は、地方自治体や伝統工芸に活躍の場を広げ、ジャパンブランドのグローバル化を推し進めている。


大事なのは、その気にさせるストーリー

同じようなデザイン、価格、素材の服があると選び難いが、そこに「一方は、この道30年のベテランが作った」と添えられると、そちらを選んでしまう人が多いのではないだろうか。つまり、顧客の購買動機には、その製品や企業の裏側にあるストーリーが大きく影響している。


ブランドストーリーには、現在まで企業が成長してきた『イズム』とズレてないことが重要

サントリーのコーポレートメッセージは『水と生きる』であり、南アルプスの天然水や、社会貢献活動も、水や自然というテーマで貫いている。
これが、森林伐採を行いリゾート事業も手がけていたら、一気に白々しくなってしまう。


ブランドの価値を決めるのは相手

ブランドは自身の働きかけによって生み出されるものだが、その価値を決めるのは相手であることを認識しておくこと。こちら側の発信のみではなく、相手に理解してもらわないと意味は無い。また、仲間がいる場合は、しっかり発信できるように発信者側にもバリューやイズムを理解してもらうための『インナーブランディング』が必要である。


スターバックスのブランディング


スターバックスは、何度かロゴを変更している。2011年以降は、COFFEEの文字を外した。同社のコンセプトは「サードプレス=家庭、職場、学校に次ぐ第三の生活拠点を作る」であり、コーヒーショップ以外にも、ワインを提供する店舗開発も行っている。ロゴを変更することで、コーヒーショップの枠からの脱却、新たなブランディングに取り組んでいる。


10年後、20年後を見据えた活動を

ファンの高齢化と共に企業が衰退化しないよう、企業は常に若い世代のファンを獲得し続けなければならない。若いファンにも響く何かを作り、持ち続ける必要がある。それが、「この会社で仕事をしたい」という動機にもなり、将来的な人材獲得、ブランディングの構築に繋がる。


社員の行動が企業価値を決める

ショップの販売スタッフの態度が悪ければ、その店だけでなく、そのブランドへの印象も低下する。逃げ道をつくりながら話す人を信用し難いのも同様。逆に、一生懸命勉強していることが伝わってくれば好印象を抱くし、商品を売り込む上で不利な情報であっても伝えてくれれば誠実さを感じるものである。


ルールに合わせるのではなく、
ルールを合わせる

ルールさえ守っていれば、やることはやっていると考えてしまいがちで、これは非常に危険。思考停止に陥ってしまう。あくまで目線は理念や目標であることを忘れないよう注意する。


CSRは、構築したイズムと連動させる

CSR(社会貢献)はブランディングやイズムに連動させないと、社員やファンが離れていく一因となる。


感想

『インナーブランディング』、これが一番心に残りました。私の務める会社は製販一体企業なのですが、製造側と販売側での意識や重視するポイントの差が大きく、お客様に製品の魅力を伝えきれていないでいます。

会社としても、現場教育は課長以下に任せっきりなので、メンバーの入れ替わりに連れて、意識レベルも低下している現状があります😭

まだ具体的に改善策は無いのですが、仕組みから変えていき、漢方治療のように、じんわりと浸透させて整えていかないといけないのかなと改めて思いました💦長い挑戦になりそうです😓

「私のチーム、グループではこういう取り組みをして成功したよ!」というものがあれば、アドバイスいただけると嬉しいです。

今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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