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身近なのに知らない漁業の世界を徹底解説!鮮度を保つ漁業の科学

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Hey! What's up people~!? 鎌田です。今回も編集者目線で気になった本をご紹介させていただきたいと思います。今回はこちら「SUPERサイエンス 鮮度を保つ漁業の科学」です。

日本は海に囲まれた島国です。この様な地形の影響から、昔から水産資源を重要な食料源として利用してきました。それだけに日本は漁業の優れた技術をもち、世界有数の漁業国です。

本書では、漁業の現状や養殖、捕獲の基礎知識などの他に漁獲物の冷蔵、活魚輸送方法など水産物など長持ちさせる技術や品種改良についても詳しく解説されています。

ここからは鮮度を保つために漁業では、どのような科学的な手法があるのかご紹介していきたいと思います。

まず、出発点としてこちらの産業は原料を養育獲得する第一次産業、それを加工して商品にする第二次産業、それを販売する第三次産業に分けることにして、それぞれの視点で解説していきたいと思います。

日本では第一次産業において若年を中心に労働者不足が叫ばれており、産業規模の縮小などの衰退傾向が現われており双方とも業界が抱える課題となっています。

本書ではこのような渦中にある第一次産業、つまり農業や漁業ならびに林業そして酪農業などを科学的な観点から包括的に検討された内容となっております。

日本の漁獲高は、かつては世界第一位を誇り、漁業国日本として世界に知られていました。ところが最近は消費量、漁獲量共に右肩下がりに減少を続けています。

そのような中にあって漁業関係者は、おいしい魚介類を消費者に届けるために、水産物の鮮度を保つための輸送方法の工夫や天然魚の捕獲に代わって養殖や品種改良に力を入れるなど、漁業復活に懸命の努力を続けています。

先ほども申し上げた通り、日本は八方を海に囲まれた島国です。この様な地形の影響から、昔から水産資源を重要な食料源として利用してきました。昔の人の生活跡は貝塚と呼ばれますが、それは貝殻が沢山出土するからです。

このことはとりもなおさず、当時の人々が貝を常食していたことを示すもので、貝を食べたとしたら当然のように魚を主体としたエビ、タコ、イカなどの魚介類も食べていたと想像されますが、それらの殻や骨は腐敗して残らなかったと推測されます。

このような食習慣は今も残っており、日本人は魚を沢山、多種類食べることで知られています。

その様な日本人の食生活を支えるのが漁業であり、かつ長い伝統を持った産業です。それだけに日本は漁業の優れた技術をもっており、世界有数の漁業国でもあります。漁業は水産資源を消費者に届ける産業です。

水産資源というのはここまで見てきたように多種多様です。消費者に好まれる資源もあればそうでもない資源もあります。その上、消費者の好みは時代とともに変化します。漁業はこのように資源にだけ目を向けていれば良いとはいかないのです。

例えば水産物の摂取が健康に良い効果を与えることが、様々な研究から明らかになっています。魚の脂質に多く含まれているドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)といったn-3系多価不飽和脂肪酸は、胎児や子どもの脳の発育に重要な役割を果たすことが分かっています。

妊娠中にDHAやEPA等のn-3系多価不飽和(たかふほうわ)脂肪酸を摂取した妊婦から生まれた子どもの知能指数は、摂取しなかった子どもに比べ高くなるといわれています。

また、DHAを添加した人工乳を生後まもない乳児に摂取させることで、網膜や視神経の発達が促され、発達指数や知能指数を上昇させることが明らかになっています。

他にも、すい臓がん、肝臓がんや男性の糖尿病の予防、肥満の抑制、心臓や血管疾患リスクの低減等、様々な効果があることが明らかにされています。

そこで魚を買う場合に消費者が店頭で食品を選択するときに気になるのが安全性や安心感の指標でしょう。他にも品質等の判断材料の1つとなっているのが、食品表示法に基づいた食品の名称や原産地、そして原材料から消費期限等の情報提供でしょう。

このように食品表示は、食品を選択するときに安全性の確認や自主的かつ合理的な食品の選択肢が得られるので機能的に重要な役割を担っているわけです。

水産物を含む食品の表示は、平成27年より「食品表示法」の下で包括的かつ一元的に行われており、食品表示のうち、加工食品の原料原産地表示については、平成28年1月に設置された「加工食品の原料原産地表示制度に関する検討会」において検討が行われています。

同年11月には国内で製造されている「全て」の加工食品を対象に、製品に占める重量割合が上位1位である原材料の「原産地表示義務の対象」とすることなどが公表されました。

消費者にとっても商品を選ぶときに重要な情報を得られるようになりますし、これは産地にとって朗報なのです。ようやく地域ブランドが本当の意味で確立できるのではと期待しています。

また、地理的表示と併せて「GIマーク」を付すことで日本産の真正な特産品であることが明示され、海外展開にも寄与することが期待されます。

本書に書かれている内容は以上のような動向だけにとどまらず、専門的な内容にも踏み込んでありますので、これをみて興味が沸いたら是非ご購入して読んでみてくださいね、

それではまたお会いしましょう!

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