【読書記録】午後のチャイムが鳴るまでは/阿津川辰海
こんにちは!
今年あと何冊の読書感想を書けるのでしょうか。
年末年始のお休みはそこまで長くない私ですが、1冊でも多くの本を読み、穏やかに過ごせたらいいな・・・
今回はこちらの作品をご紹介します♪
なんと図書館でほぼ待ちなしで借りられる状態だったので、今回は図書館本です。実は発売当初からチェックしていて、購入するつもりだったので何だか拍子抜け^^;
ただ、すごくいい作品だったので、文庫化したら買っちゃうかもな~。
青春群像劇+ミステリー。満足度高めの作品です!
数々の本格ミステリー作品で、現在話題の作家さんの1人でもある阿津川辰海さん。
学園ものとミステリーを組み合わせた作品ということで、最近ミステリー入門をした私にはぴったりの作品でした!
ある高校の”同じ日"の昼休みの出来事を描いた連作短編集。
昼休みに学校を抜け出してラーメンを食べに行く計画を企てる2人の男子高校生。
部誌の校了に追い詰められ、失踪した表紙担当イラストレーターを大捜索する文芸部員。
消しゴムをトランプに見立て、ポーカーで真剣勝負する男子高校生たち。
「不思議な一言」から推論を広げ、真相の事柄を追求する3人の女子高生。
どのお話にも「謎解き」要素が入っており、一話完結型で真相が明らかになるので、ミステリー短編集として楽しむことができる作品です。
が、最終話『過去からの挑戦』で、これら全ての話がつながっていたことが明らかになったとき、この短編一つ一つは全て伏線に過ぎず、これは一つのミステリー作品であったことに気づきます…!
短編一つ一つ、それぞれ独立した物語として読んでも満足度高めなのですが、最終話で全ての伏線が回収され、真相が明らかになったときの読後感たるや…!
個人的には今までにはない読書体験でした。
ばかげたことに全力で取り組む高校生たち、とにかくまぶしい!
私のようにミステリーにあまり馴染みのない方は、「青春群像劇」として読んでも十分に楽しめるのではないでしょうか。
それぞれ、65分間という限られた昼休みを全力で過ごす彼ら。
特に「昼休みにラーメンを食べに行く」「消しゴムポーカーにいそしむ」という、傍から見たらばかげたことにも真剣に取り組んでいる彼らの姿は本当にまぶしくて、読んでいるとこちらの心も晴れ晴れとしてきます。
この物語はコロナ禍の高校が舞台。
あらゆる行動が制限され、青春時代を脅かされてしまった高校生たちの「全力の青春」が、昼休みの65分間に詰め込まれていました。
「青春群像劇」と「ミステリー」を融合したような本作品。
ミステリー初心者の私は、こちらの「群像劇」目線強めで読んでしまいました^^
しかしミステリー・謎解きの面白さを再実感。
2024年に手に取る作品はミステリーが多くなりそうな予感です!
今回初読の阿津川辰海さん、これまで割とがっつりなミステリー作品を書かれていた印象が強いので、こんな爽やかな作品を書かれることも意外でした。
ミステリー初級から中級へランクアップした暁には、阿津川さんの他の作品も手に取ってみたいなと、夢見ております・・・
今回の作品、とってもおすすめなので気になった方はぜひ手に取ってみてくださいね。
読んだことのある方は、コメントで感想を教えていただけるとうれしいです^^
今年あと最低1回はnote更新するぞ!
それではまた~。(今年中にお会いしましょう!)
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