近畿大学 司書 メディア授業【情報サービス演習】 試験問題と解答例 2024年7月(K先生)


【問題】

図書を探すツールを7点挙げ、それぞれの特徴を書きなさい。

【解答例】(良75点)

 図書は、記録された情報を扱う図書館にとって、もっとも身近な情報メディアである利用者が図書を探す際には、すでに求めている図書を特定しており、その書誌情報や入手する方法を知りたいという既知資料検索と利用者が求める情報がどのような図書に掲載されているかを知りたいという未知資料検索がある。それぞれ求める図書を探索し、適切な図書を得られるようにするためにも幅広く7つの図書を探すツールを紹介したい。ここで紹介するツールは、図書館サービスを利用したツールとして、①国立国会図書館サーチ(NDL Search)、②CiNii Books、各種書誌のツールとして、一次書誌の③JAPAN/MARCデータ、二次書誌の④選定図書総目録、⑤学術研究データベースリポジトリ、⑥翻訳図書目録、電子図書館サービスとして⑦国立国会図書館デジタルコレクションを紹介する。

①国立国会図書館サーチ (NDL Search)
 国立国会図書館サーチは所蔵目録をはじめ、国立国会図書館が構築してインターネット上で提供している情報サービスを検索できる統合検索サービスである。一括された情報サービスには、国立国会図書館オンライン、国立国会図書館オンライン(雑誌記事索引)、リサーチナビ、レファレンス共同データベースなどがある。
 利便性が高い一方、利用者の情報要求に適した情報は何か、どのような検索手段が利用できるかなどにも留意する必要がある。
 検索画面は、簡易検索・詳細検索・障碍者向け資料検索からなる。簡易検索では、検索対象を本や雑誌・論文に選択、またはすべてを対象に検索できる。詳細検索では、タイトルや著者名、件名、分類記号などの書誌情報からの検索や、検索対象するデータベースや情報の所蔵図書館も検索可能である。

②CiNii Books
 国立情報研究所が提供するNACSIS-CAT/ILLに蓄積された書誌・所蔵情報をもとに、CiNii Booksが公開されている。NACSIS-CAT/ILLは国立の大学図書館の9割が参加している。
 CiNii Booksは全国の大学図書館などが所蔵する図書館資料の書誌情報と所蔵情報を検索できる。同じように国立情報学研究所によって公開されていたWebcat Plusは2024年3月でサービスを修了しているため、CiNii Booksまたは国立国会図書館サーチのさらなる利用が想定される。

③JAPAN/MARCデータ
 図書のタイトルや著者、出版に関する情報のことを書誌というが、書誌の中でも一次書誌、 二次書誌、 三次書誌がある。一次書誌は図書をはじめとする文献を包括的、網羅的に収録したものである。
 JAPAN/MARCデータは、納本制度がある国立国会図書館によって作成される日本の全国書誌である。
 全国書誌とは、特定の出版物を網羅的に収録した書誌のことである。 
 
④選定図書総目録
 日本図書館協会では、図書選定委員会が公共図書館などの読書施設に備えるのに望ましい図書を、読者対象ごとに選んで発行していた、『選定図書速報』に解題を付したものである。選定図書総目録は2007年版からCD-ROMで発行されてきたが、2016年で終刊した。なお、『選定図書速報』は2016年3月で終刊している。

⑤学術研究データベース・レポジトリ
 経済学や社会学、地理学、家政学など23の文献データベースが収録されている。国立情報学研究所によって刊行されていたが、2021年3月に修了している。

⑥翻訳図書目録
 日外アソシエーツによって刊行され、国内の翻訳図書を調べるのに利用できる。時代・数年ごとにわかれており、芸術・文学編、総記・人文・社会編、科学・技術・産業編のCD-ROM版もある。
 
⑦国立国会図書館デジタルコレクション
 国立国会図書館が収集・保存した資料をデジタル化したもの、また同館が収集したウェブ上の刊行物を検索できる。ログインせずにオンライン上で見られるものもあれば、ログインしないと見れないもの、国立国会図書館内での閲覧のみに限定されているものもある。国立国会図書館で利用者登録すればだれでもログインできるため、一般に公開されていると言える。また、絶版等の理由で入手困難な資料を国立小海図書館の承認を受けた公共図書館や大学図書館など、国内の図書館で閲覧できる「図書館向けデジタル化送信サービス」が2014年1月から始まった。

【感想】

メディア授業科目は、1週間の試験期間の中で好きなタイミングで受けられます。2024年度前期は、2024年7月25日~7月31日でした。

7月14日に4科目の試験を受けていたこともあって、メディア授業は自信ないまま試験に臨んだ結果、良 75点という微妙な点数になってしまいました。

情報サービス演習は、特にテキストの演習はやらなかったです。なので合格さることだけを目指すのであれば、メディア授業の動画を一通りみてテキストに目を通せば大丈夫な難易度だと思います。

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