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フランス屋根裏住民 夏の過ごし方

"エアコンのない、最高気温40度の夏"

あなたならどうやって乗り切りますか??



フランスの一般人の場合。

初めてフランスに来た日、
自分の部屋の空調の説明を聞いた時に違和感を覚えました。

「ここを回すと部屋が暖かくなるよ」

簡単なフランス語で教えてくれたシェフ。

あれ、冷やす方法は教えてくれないのかな…
まぁでも今は冬だし必要ないからいいや。


それから時は流れ5月。
少しずつ気温が上がってきて、
ふと夏の過ごし方について気になったので
在仏の日本人の先輩に聞いてみました。



「フランスの夏ってどんな感じですか?
部屋にエアコンも扇風機もないんですけど
なくても過ごせる感じですか?」

先輩「10年くらい前は
日本ほど暑くない日がほとんどだったけど
最近はすごい暑い日も何日かあるね。

でも直射日光を避ければ
そんなに暑くならないから、
早朝に窓を開けて
涼しい空気を取り込んで、
昼間は雨戸を閉めて過ごす人がほとんどだよ。

扇風機使う人もいるね〜。
でも建物の構造上、
エアコン使う人はあまりいないかな。
なくても基本的に
アルザスはそこまで暑くならないしね。」

「なるほど。建物の構造上っていうのは?」

先輩「建物の多くは昔からあるものだから
室外機を置くところがないね。
それに景観を大切にする国だから
生活感を出したくないってのもあって…
冷房を使うなら窓を少し開けて
室外機代わりのホースを外に出す必要があるよ。
窓が開いてるから熱気が入ってきて
結局あんまり涼しくならないから
エアコンはいらないってみんな言ってるね。」


たしかにあの可愛い街並みの中に
無機質な室外機があるのはよくない🤨

それに最高気温30度くらいなら
15年前くらいの日本と同じくらい?

エアコンなしでも大丈夫だったよね〜
とか思って納得していました。


やや南仏寄りのリヨン/屋根裏暮らしの私の場合。

それから数日。
結局そんなに気温が上がらないまま
アルザスを引っ越す日になったので、
まぁなんとかなるでしょ と軽い気持ちでリヨンに移動しました。


リヨンに着いて最初の感想。

「あっっっつ!!!!!普通に暑いやん!」

リヨンパールデュー駅で大きな日本語を発してしまいました。

アルザスとの気温差は約5度。
フランスは紫外線が強いので、
湿度が低いとはいえ体感温度は高く感じます。

そしてリヨンでの新しい部屋は
古い石造りのアパートの仏式3階。

石階段から木の階段に切り替わる
最上階に私の部屋はありました。

そうです、まさかの屋根裏部屋。


部屋には、日当たり抜群な大きな窓がふたつあります。
そのうちひとつは
位置が高くて届かないから開けられない笑

窓には雨戸がありません。

代わりに
遮光してくれるけど、断熱してくれない
黒の薄いロールカーテンが付いています。

夜になっても窓ガラスに溜まった熱が
冷めない限り暑い。
しかも気密性の高いフランスの建物って
1度溜まった熱がなかなか抜けないんですよ。

まぁ、とにかく、暑い。

最高気温が32度を超えると、
室温は35度を超えます。
アパートのエントランスや階段の踊り場までは
閉め切られていて涼しいのに私の部屋だけが別世界です。

いま現在の最高記録です。

アルザスの先輩に教えてもらったように
フランス式夏の乗り切り方を試そうとしましたが、

リヨンのお店での始業は4h30~.
1日の中で一番気温が下がるのは3~8h.

涼しい空気、取り込めへんやん……

窓を開けたまま仕事に行ってましたが
帰ってくる頃(13h)にはもう30度超えてましたね。


到着して1週間ほどで
引っ越すか耐えるかの2択を迫られました。

ここで私が選んだのは、耐えること

理由はいろいろありますが、
端的に言うとすぐに引っ越すことが出来なかったんですよね。


さて、この部屋でひと夏を越える手段を整えねば。


フランスに来てから
思い通りにいかないことが多すぎて
気持ちの切り替えだけは早くなりました。



エアコンなしで酷暑を乗りきる方法

○扇風機の購入
部屋になかったんで、安いやつを自腹購入です。
1年の留学で家電なんか買いたくなかった😭

外出時は天井に向けて部屋の空気をかき混ぜます。
在宅時は濡れタオルを組み合わせて冷風機にしたり、
顔や腕にミストスプレーをかけながら
扇風機の前に居座ってました。

Lidlでセール品だった小型扇風機 10€



○冷凍庫
先住民によって冷凍庫の扉が破壊されてたんです。
でも幸い、機能は壊れていなかったので
扉代わりになるものがあればなんとかなる!

物置の中に大量のクリアファイルがあったので
4枚ほど重ねてガムテで固定して簡易扉にしました。

冷気が漏れているので
冷蔵エリアの霜がすごいし
凍るのもめっちゃ遅い。

でも、ないよりはマシ。

スーパーで製氷袋を購入し、氷を大量生産しています。
首を冷やしたり、飲み物を冷やしたり。


ちなみにフランスの冷蔵庫には
製氷機が標準装備されていません。多分。
そもそも飲み物に氷を入れて飲む文化が
あまり浸透していない。多分。

なので製氷機を新たに購入する必要があります。
シリコンやプラスチック、金属など
スーパーやホムセンに行けばいろんなタイプが売ってます。

私が買った袋タイプのものには

"逆流弁がついているので
水を入れて逆さにすると水が止まります。
そのまま冷凍庫へ入れてください。"

との説明書きが。

でも、そこはフランスクオリティ。
穴がしょっちゅう開いてます。笑笑

3枚連続で同じとこに穴が。
それ以降は該当箇所にガムテを貼ってから使うようにしています。

ラップもジップロックも
𝐉𝐀𝐏𝐀𝐍クオリティ最強説💖👊

使い捨ての袋タイプのもの。
20枚で1.5€。




○熱中症対策。
数年前に少し重症の熱中症になったことがあるので、
極度に熱中症への恐怖があります笑

日本からアクエリの粉末を持ってきていたので
猛暑日はそれを含めて水分2L目安で摂取していました。

アクエリが尽きたので
近所のスーパーでスポドリを探しましたが取扱がないとの事。



水分 塩分 糖分を偏りなく摂取しないといけないので困ったもんだ😥


市内のスーパーへ行けば買えるし、
それかアマゾンで買えば?と店員さんに言われましたが、

・メトロとバスを乗り継いで
40分かかるスーパーに重たい水分を買いに行くのはしんどい

・今の部屋はポストとチャイムがなく、
フランスの配達事情もあまり信頼していない笑
(しかもAmazonロッカーは遠いし、
近所の受け取りポイントも非対応のことが多い)

のでどちらも却下。

考えた結果、
スイカに塩をかけて食べてなんとか乗りきっています。笑

ストレスと暑さと寝不足で
過食気味→すぐに吐いてしまうので
正直乗り切れているとは言い難いのですが、
熱中症にはならずなんとか生きているのでまぁ良しとしましょう。


○限界突破しそうな日の奥の手
いろいろ工夫して8月が終わろうとしていますが、
家にいられない日もいっぱいありました。

そんな時は図書館!
7月までは閉館までこもる日が多かったですね。
WiFiあるし、涼しいし。

8月になり、図書館もバカンスのようで
週4午前のみの開館になってしまったので
通えなくなりました。

近所のカフェは高いし…
ちょっと頑張って歩いてマクド行ってました。
マクドなら深夜営業してるから
日没後に帰ることが出来ます✨️

8月には仕事をかけ持ちしていたので
すこしお金に余裕もあり、ご飯を食べて帰ってました。

無理にガマンせず
涼しいとこを探すのも大事ですね🧐


余談)理想の夏の過ごし方

渡仏前の私はフランスでこんな夏を過ごす!と考えていました。🌞🌴🌺✨🌞🌴🌺✨🌞🌴🌺✨

①夏は避暑地でバカンス
②明るいけど気温の下がり始める20時頃から
友だちと外でアペロやバーベキュー🍖🍻
③ヨーロピアンらしくヘルシーな服装に挑戦👗💞


けれど現実はそんなにうまくいかなかったですね。
①→研修生にバカンスはないのです…
旅行に行く体力もお金も休みもなかったです。

②→誘ってもらったのですが、
体調不良で参加できませんでした。

③→紫外線が強すぎて断念。
肌が弱いので日焼けした日は
夜に肌が熱を持ってしまい痛くて寝られないのです。
あと、シンプルにフランス人のファッションセンスが好きになれなかった。
色と柄が派手すぎる〜!


まとめ

ただでさえ不衛生で不便な屋根裏。
それに加えて望んでいないサウナ環境。
心も体もストレスMAXです。
あーーー、辛い。笑笑
夏が大好きだったのに今年で大嫌いになりそうです。


夏のフランスへ来る際はくれぐれも滞在先の環境や、
その地方の気候条件にお気をつけください😊🇫🇷
Bon vacance🍉

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