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なぜ日本ボクシング連盟に、中傷だらけの「怪文書」がばら撒かれたのか

 日本のアマチュア・ボクシングを統括している公益社団法人の日本ボクシング連盟に対し、前会長である内田貞信氏が組織を私物化していると書いた「怪文書」が、マスコミや関係者先に広く送りつけられた。それも複数にわたっており、内容は内田氏の本業である宮崎県のキャバクラ経営にまで及んでいるのだが、「告発文」ではなく「怪文書」としたのは、匿名による信ぴょう性に乏しいものだからだ。そして、内容はあまりに過激で、告発というより中傷といえるレベル。問題は誰が何の目的でそんなものをばら撒いたのか、その背景にあるものは何か。ちょうど連盟は理事の選任についての裁判で敗訴したばかりで、連盟自身の運営に問題があったことは明らか。6年前、山根明氏の組織私物化が大きな問題になった後だというのに、なぜ健全化しきれず、中傷文まで出回る事態になったのかを探った。

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