見出し画像

次のタクシー広告なるか?!高まるプライベートジェットへの期待

本日は「プライベートジェット需要の高まりが新たな人気OOH媒体を生むかも」という話を書いていきます!

先週月曜日、イギリス政府はロックダウンの規制緩和プランを発表しました。

4月12日からレストランや小売店の営業が再開、5月12日から旅行に関する規制が緩和され、6月下旬にはナイトクラブを含めたすべての行動や営業規制が解除される見込みです。

期待される空港媒体の需要増

旅行に関する規制緩和のスケジュールが具体的に発表となったことで、海外旅行予約が殺到していることが、ニュースになっています。

ジョンソン首相は22日、イングランドで続けているロックダウンについて、厳格な条件が満たされれば、6月21日までに段階的に緩和していくと発表した。

海外旅行の解禁には疑問の声もあるが、イギリス最大の旅行会社TUIでは、首相の発表後一夜にして海外旅行の予約が500%増えたという。

同じくイギリス本拠の旅行会社ホーシーズンズや貸し別荘サイト「Cottages.com」のオーナー企業は、過去最高となる1万件以上の旅行商品が売れたとしている。

海外旅行の制限緩和の決定は、最も早くて5月中旬以降だと、英政府は説明している。6月以降にギリシャ、スペイン、トルコを訪れる旅行の予約が一気に増えたという。

海外旅行者の増加は、空港媒体の需要に直接的に繋がり、OOH業界への活性化へとつながります。

2020年は一時期、利用者数が前年比の1%になってしまう空港が出てくるなど、閉鎖状態といえる状況になってしまったことで、多くの広告主が空港での広告出稿を見送り、世界中で売上が減少しました。

2021年のOOH業界の復活には、旅行需要の回復が必須ともいえるため、海外旅行予約が増えるというニュースは、OOH業界にとっては非常に明るいものでしょう。

プライベートジェット利用者が増えている

こうした中で、先日Forbesにて以下の記事が上がっていました。

プライベートジェット需要の高まりについて書かれている記事なのですが、数字だけ取り上げますと、2020年の米国におけるプライベートジェット利用は、コロナ禍においても第3四半期、第4四半期では、前年比80%程度の利用が維持されていたと書かれています。

また、別の記事によると、2020年は新規のプライベートジェット利用者が世界で140万人増えたそうです。

プライベートジェットでの移動というと、ビル・ゲイツさんのような超富裕層が数百億円を使って買った自分の飛行機を使って、バカンスに出かけるのをイメージする人も多いかもしれないのですが、、、、

ここ最近プライベートジェットの利用で増えているのは、いわゆる「チャーター便」です。特にビジネス利用でのチャーター便は「ビジネスジェット」と呼ばれ、注目されています。

ビジネスジェットを使うメリットは、以下のようなものがあります。

・専用ターミナル利用で待ち時間がなく時間短縮に
・スケジュールに合わせた出発時間の調整が可能
・定期便が就航していない地域でもフライトできる

上記理由だけでも忙しいビジネスマンにとっては価値が高そうですが、コロナ禍によって、

・少人数で乗るために感染リスクを防げる
・専用ターミナルを利用することによって、感染対策を取っている入国への手続きがスムーズ

といった点も加わり、ビジネスジェットの優位性がより高まったことで、期待感が上昇しています。

既にJAL/ANA共にビジネス用チャーター機の手配に関する公式サイトを持っており、その金額も発表されています。

たとえば、東京⇔ロンドン間を13席のチャーター便で往復すると3,500万円となるそうで、これは一人当たりに換算すると約270万円となります。一見高くも見えますが、東京⇔ロンドン間をビジネスクラスで往復した場合には約100万円~170万円くらいかかるので、チャーター便も割と現実的な金額と言ってよいのではないかと思います。


世界の主要空港がプライベートジェット需要の取り込みに動いている

先ほども書きましたが、ビジネスジェットを利用する最大のメリットは、専用ターミナルを活用することによる時間の大幅短縮にあります。

ビジネスジェットの需要拡大傾向にあるなかで、世界中の空港でプライベートジェット専用のターミナル拡張工事が行われています。もちろん日本(羽田)も例外ではありません。

そしてこのプライベートターミナル建設の動きは、羽田ような国際線の強い空港だけでなく国内線においても同様に行われています。
イギリスのマンチェスター空港は主に国内線向けの空港なのですが、1月末に新たなプライベートジェットのターミナルをオープンしました。

画像1

画像2

画像3

そもそも、航空会社の売り上げの8割はエコノミークラス以外だと言われています。
航空会社のサービスが富裕層に向かっていくのは自然であり、空港側の受け皿が拡大していけば、ますますビジネスジェットでの移動が加速されていくことになることは、容易に予想できると思います。

タクシー広告を追随するメディアになるのでは?

少し話はかわりますが、、、、

ここ数年、日本ではタクシー広告(タクシーの後部座席に設置されたデジタルサイネージ)の売り上げが成長を続けていることはOOH業界にいる人なら誰もが知っていると思いますが、タクシー広告が人気な理由は以下のような要因があると考えています。

・料金メーターと連動しているので、再生回数=視認者数と定義できる
・座席正面に設置されているため、強制視認性がとても高い
・タクシー車内での会話のネタになることで記憶に残る
・面数が多いので都内でタクシーに乗ればほぼ必ず接触する
・所得の高い層や、企業の意思決定者にある程度ターゲットを絞れる

この中でも、特に重要なポイントだと感じているのが「所得の高い層や、企業の意思決定者にある程度ターゲットを絞れる」という点です。

特別な理由がない限り、「広告主が見たことのないOOH広告を買うことはほとんどない。」という話はこのnoteでもよく書いておりますが、裏を返せば「自分がよく見かける・接触する媒体は購入を検討しやすい」と言えるのではないかと思っています。

ビジネスジェットの話に戻ります。

今後、ビジネスジェットの利用が広がっていけば、専用ターミナルでの広告媒体が、タクシー広告の持つ売れる条件を満たす可能性が非常に高くなるのではないかと思うのです。

特にBtoB企業を中心に、CEOやCMOなどの最終意思決定者がビジネスジェットを利用することになれば、一気に人気となる可能性がありそうです。

実際に海外の空港では既にプライベートジェット専用ターミナルでの広告媒体は販売されています。

画像4


画像5

専用ターミナルの場合、航空会社と連携できれば利用者の人数を把握することも容易だと思いますので、接触人数の定義もしやすく、チェックインカウンターの窓口に広告を設置すれば、手続きを行っている数十秒の間で確実に広告に接触させることが可能となります。

人の移動の変化に伴って、売れる媒体も変化していくわけですが、ビジネス出張でのビジネスジェット利用が一般化したとき、そこにあるメディアには大きな可能性がありそう。ということで、、、、

今海外では様々な媒体社・代理店がこの領域を狙っているように感じているので、紹介させて頂きました!

今回も読んで頂きありがとうございますっ!





この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?