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「もう一つの20世紀」イタリアの近代音楽

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現在使用中のブログがサービスを中止してしまうとのことで、こちらに少しずつ記事を移行します。2年前のコンサートに関する記事ですが、イタリア近代のレパートリーはこのコンサートのピアノ…
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イタリア近代音楽とギター・ピアノのデュオ

現在使用中のブログがサービスを中止してしまうとのことで、こちらに少しずつ記事を移行します。2年前のコンサートに関する記事ですが、イタリア近代のレパートリーはこのコンサートのピアノ・ギターだけでなくフルート・ギターやヴァイオリン・ギター、チェロ・ギターなど様々な編成のものをレパートリーに持っています。有名な曲は少ないですが、非常に奇麗な曲が多く、ホールでのコンサートだけでなくサロンコンサートにも合うものが多いです。コンサートの企画を考えてらっしゃる方など是非参考にしていただけれ

近代イタリア音楽の概要

イタリアの20世紀の器楽音楽は1880年前後に生まれたAlfredo Casella(カゼッラ 1883 - 1947)、Gian Francesco Malipiero(マリピエロ 1882 - 1973)、Ildebrando Pizzetti(ピッツェッティ 1880 - 1968)、 Ottorino Respighi(レスピーギ 1879 - 1936)、 Franco Alfano(アルファノ 1875 - 1954)などの時代に大きな転機を迎えました。彼らはそれ

Franco Margola (1908 - 1992)

フランコ・マルゴラ(1908 - 1992)  遅れて再評価された20世紀イタリアの作曲家の筆頭と言っても差し支えないでしょう。若い頃から高い評価を受け活躍していましたが、どこにもカテゴリー分けの出来ない独特の作風が影響したのか、評価が一時定まらなかった感がありますが、ここ最近で著しく再評価されています。  OrzinuoviというBresciaの郊外で生まれ、Bresciaの音楽院でヴァイオリン、ピアノ、和声、対位法などを、バロマの音楽院でGuido Guerrini,、

Virgilio Mortari (1902 - 1993)

Virgilio Mortari ヴィルジリオ・モルタリ (1902 - 1993)  ミラノやパルマの音楽院でピアノと作曲を学び、 1948年にはAlfredo Casellaと共著の管弦楽法の本 "La tecnica dell'orchestra contemporanea" が出版されます。あのカゼッラと共著を残すほどの人物であった割には知名度はなかなか上がらなかったのですが、特にハープの分野では頻繁に演奏される "Sonatina Prodigio" と "Stu

Adriano Lincetto (1936 - 1996)

アドリアーノ・リンチェット (1936 - 1996) 最近になって急速に評価が上がった作曲家で、情報はさほど多く無く、こちらの息子さんが掲示板に書き込まれている情報が比較的詳しいようです。息子さんのMarcoさんが書かれている通り、20世紀の最も偉大な作曲家の一人と言って良いでしょう。特に地元のPadova(パドヴァ)で非常によく演奏されているようです。地元パドヴァの音楽院(Conservatorio di Musica "Cesare Pollini")で30年間教えて

Carlo Mosso (1931 - 1995)

カルロ・モッソ (1931 - 1995) 公式ページに比較的詳しい情報、作品リストがあります。リストに載っている作品数は以外に多く無く、ギターソロ曲が10曲、ギターとピアノのデュオが1曲、ピアノソロ曲が7曲、クラリネットソロの曲が2曲、ハープ、合唱、歌曲、オルガン、アコーディオンの曲集がそれぞれ1つずつです。ただ、恐らくこの作品リストはモッソの作品の全てではないようです。  公式サイトによると、フランス南部のトゥーロンの近く、La Seyne sur Merで生まれ、フ

Elsa Olivieri Sangiacomo (1894 - 1996)

Elsa Olivieri Sangiacomo エルザ・オリヴィエリ=サンジャコモ (1894 - 1996) エルザ・レスピーギつまり、Ottorino Respighi (レスピーギ 1879 - 1936)の妻として知られています。元々は歌手と作曲家で、夫と演奏活動していたが、夫の支援をすることが多かったとされています。こちらの演奏は、歌がElsa、ピアノがOttorinoで曲はElsaのものとされています。  夫の没後も長生きをし、20世紀の音楽史の生き証人とし

Enzo Borlenghi  (1908 - 1995)

エンツォ・ボルレンギ (1908 - 1995)  作曲家の父のもと音楽を始めます。弟に詩人のアルドがいます。フィレンツェの音楽院で作曲をゲリーニ(Guido Guerrini)やアルファノ(Franco Alfano)に師事し、のちにフィレンツェの音楽院の講師、ルッカの音楽院の学長を歴任します。フィレンツェ派の作曲家は当時、王道とされたようなのですが、ボルレンギに関してはさほど知名度は上がらなかったようです。もしかすると、ピアニストや教育者として優れていたようで、作曲の作