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Franco Margola (1908 - 1992)

フランコ・マルゴラ(1908 - 1992)
 遅れて再評価された20世紀イタリアの作曲家の筆頭と言っても差し支えないでしょう。若い頃から高い評価を受け活躍していましたが、どこにもカテゴリー分けの出来ない独特の作風が影響したのか、評価が一時定まらなかった感がありますが、ここ最近で著しく再評価されています。

 OrzinuoviというBresciaの郊外で生まれ、Bresciaの音楽院でヴァイオリン、ピアノ、和声、対位法などを、バロマの音楽院でGuido Guerrini,、Carlo Jachino、Achille Longoのもとで作曲を学びます。作曲家として活動しながら、Brescia、Messina、Sardegna島のCagliariの音楽院を転々と教鞭をとります。その後、第二次大戦末期にドイツに捕われることが起きますが、Parmaの音楽院に復職、そしてBologna、Milanoの音楽院、RomaのAccademia S.Ceciliaで教え、後にCagliari、Parmaの学長を勤めます。

 戦後のアヴァンギャルドの波が押し寄せる中、独自の作曲法に向き合い、多くの場合は対位法的な作曲法を基礎に、独自の新しい世界を創りだしています。一方、ハーモニーにも鋭い感覚を見せ、得意の対位法を感じさせない曲もときどき書いています。ギター作品も多いMargolaですが、実は1960年代後半からしか書いていません。個人的にもギターデュオ、フルート・ギター3曲、ヴァイオリン・ギター、ピアノ・ギターなどこれまで多くの作品を取り上げたことのある好きな作曲家です。

参考リンク

・Carli, Ottavio de, "Monographia"
・Carli, Ottavio de, "Catalogo"
Bonacossa, Federico Jes, "Franco Margola's Chamber Works with Guitar: A Guide and Annotated Catalog" (2009).


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