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Virgilio Mortari (1902 - 1993)

Virgilio Mortari ヴィルジリオ・モルタリ (1902 - 1993)

 ミラノやパルマの音楽院でピアノと作曲を学び、 1948年にはAlfredo Casellaと共著の管弦楽法の本 "La tecnica dell'orchestra contemporanea" が出版されます。あのカゼッラと共著を残すほどの人物であった割には知名度はなかなか上がらなかったのですが、特にハープの分野では頻繁に演奏される "Sonatina Prodigio" と "Studi Galanti" それから「ハープ協奏曲」で重要な作曲家として認知されていました。その他にも幅広く、オペラ、管弦曲、室内楽を豊富に書いています。"Sonatina Prodigio" はハープのための曲ですが、今回演奏される"Studi Galanti" はハープまたはピアノが指定楽器となっています。Sarabanda, Notturno, Studio di terze の3つの小曲からなる組曲的な曲です。

 若いときから作曲家として活躍し、初期の作品は1920年代前半にさかのぼります、また晩年まで作曲活動を続け、おそらく70年ほど作曲家として活動していたようです。時代に応じて作風を変えていったという素晴らしい柔軟性を持つ一方で、振れることのない芯も持ち合わせて20世紀をほぼ丸々作曲家として生き抜いた貴重な作曲家の一人です。後期にはいくつかのギター曲、ギターを含む室内楽曲も書いています。特にチェロとギターのために書かれた "Leggenda(伝説)" はこの編成の代表的な曲の1つになっていくはずです。


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