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今年読んだ(読んでる)漫画の感想を雑にまとめる②


記事が長くなりそうなので、新しく読んだ漫画はこちらの記事に書くことにしました。今年は本当に漫画しか読んでない。

前回書いた記事はこちら。



テンバイヤー金木くん

転売で荒稼ぎする小学生「金木くん」の話。金木くんは、家庭の事情でお金が必要になっている様子だけど、まだ1巻しか出ていないので詳細は不明。各種転売の手口を解説しながら、転売の是非を読者に問うような構成になっている。金木くんと対照的なプー太郎「大友」が良い味を出している。彼はお金が無くても東南アジアで生活したり、たくさんいる友人の家を泊まり歩ける類の人間。転売という括りだけでなく、お金全体について考えさせる内容になっている。

一日外出録ハンチョウ

カイジのスピンオフ漫画らしい。カイジはまったく読んだことがなかったけど、この漫画は楽しんで読めた。地下で強制労働させられている人たちが、まれに1日だけ地上に出て余暇を満喫する…という筋。言ってしまえば、おっさんがだらだらと外食や温泉を楽しむだけの漫画なんだけど、「1日だけ」という制限がかかることで、余暇をいかに100%楽しむかのノウハウがぎゅっと詰まった良質な漫画になっている。繰り返される倒置表現がじわじわくる。

琥珀の夢で酔いましょう

京都の架空のクラフトビール専門店を舞台にした漫画。ビールの紹介をメインに据えながら、立ち上がったばかりの飲み屋の宣伝や、メニュー作りをどうするか…って部分も語られてる。登場するクラフトビールは全部実在するもので、めちゃくちゃビールが飲みたくなる。中には「チーズケーキに合うビール」なんてのもあって、「それは合わんだろう」と思いつつ、一度は試してみたくなる。

帝都影物語

架空の王朝を舞台にした、政争のせいで命を狙われる皇太子と、その影武者のストーリー。外見はそっくりだけれど、性格はわりと対照的。皇太子は気位が高く、影武者は田舎の純朴な少年という感じ。ただし2人とも善なる性を持っていると思う。皇太子は下々の者を思いやっているし、影武者は田舎に残してきた家族たちを想っている。全然性格が違う影武者が皇太子に成り代わって振る舞うシーンが毎回熱い。まだ1巻が出たばかりで、悲劇が待つであろう先の展開が気になる。

Haha

著者の母親の半生を描いた話。どこまで実話ベースなのか分からないけど、母ちゃんの人生が波乱万丈で読み応えがある。手動で脱水する洗濯機の描写にちょっと時代を感じる。親の小言を、年齢を重ねるごとに理解できる現象は間違いなくあるんだよな。特に母親に何度も言われたことはたいてい真理。親は自分が生まれたときにはもう親だったけど、親じゃない頃の人生も何十年分かあったわけで、この漫画を読むと、親の半生を今のうちに聞いておきたい気分になる。

椿町ロンリープラネット

父親の借金で家がなくなって、家政婦として小説家の家に住み込みで働く女子高生の話。こういう少女漫画っぽいものを読んだのは大昔にNANAを読んで以来な気がする。もともと自分は少女漫画が好きというわけではないし、少女漫画の恋愛パートにときめくようなピュアな心ももう持ち合わせていない。ただ読んでてちょっと逃げ恥を連想した。家事は紛れもない労働で、家政婦さんに対して給料が発生するのは当たり前なんだけど、結婚するとなぜかそれが無償労働になる不思議。

舞妓さんちのまかないさん

青森から京都の花街へ出て、舞妓さんを目指す女の子2人の話。一人は才能があってぐいぐい舞妓への道を進むんだけど、もう一人はどうにも適性がなくて、舞妓は諦めて、舞妓さんにご飯を作る「まかないさん」になる。この子がまぁどこまでもマイペースで、全然嫉妬とかしないんだよな。舞妓として活躍する幼馴染を率直に応援している。二人は押しつけがましくなく、それでいてそれぞれの本分を尽くしている。このへんは読んでいて心地よいところ。あと、舞妓さんの現場がこんなにハードだとは知らなかった。無粋を承知で言えば、労働基準法とかが厳格に適用されている業界ではないんだろうと感じる。

鬼滅の刃

今さらだけど読んだ。大枠としては、人を食う鬼をやっつける勧善懲悪の物語なんだけど、鬼たち一人ひとりにも人間だったころの悲しい背景がある。主人公は家族を鬼に殺されているけど、復讐に没頭することはなく、鬼を倒すたびに、鬼の背景を感じ取って赦している。炭治郎はどこまでも優しい主人公で、滅私の領域に達している。鬼を滅ぼすために自分をも滅する主人公…。これ、子供たちにヒットしたのが興味深いと思う。子供たちからしたらどのへんが魅力的なんだろう。単なる少年漫画としてはもちろん面白いと思うけれど。

おとなになっても

30代半ばの女性二人が恋をする話。一人は独身だけど、もう一人は既婚者で、二人の恋は旦那の知るところになる。これは不倫になるのかとか、姑も含めて揉める。独身の女性側としても、不倫絡みで離婚した女性が身近にいるので、自分の恋は正当化されるのかとか、悩むわけで…。10代のガールズラブものとは一線を画す作品だと思う。既刊4巻で、進行形で連載中。

ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王

ダイの大冒険の前日譚。このスピンオフは面白くないわけがない。案の定面白かった。アバン先生、若い頃から割と完成された勇者だったんだな。原作をかなり尊重している印象を受ける。マァムの母親、レイラがかなり良いキャラをしている。原作も読み返したくなった。ヒュンケルやハドラーも良いキャラだけど、ぶっちぎりでポップが気に入っている。凡人としての超えられない壁にぶち当たって、それを乗り越えていくあたりが最高。

※とりあえず今回の記事はここまでです。また読んだ漫画が溜まったら記事に書こうと思います。

ちなみに去年読んだ漫画はこちら。


最後までお読み頂きありがとうございました!