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【ネタバレ感想】特別編 響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト〜

公開日に見てめちゃくちゃ良かったので感想を書きます。テレビシリーズと映画、原作は一通り履修済み。原作だけは読んだのがかなり前なので若干うろ覚え。

※ネタバレしますので、未見の方はブラウザバック推奨です。

思いつくままに断片的に書いていきます。


・京アニありがとう

もう最初に京都アニメーションのロゴが出てきただけでしんみりしてしまった。あの厄災とも言うべき事件を乗り越えて、映画作品を作ってくれたという事実だけでおなかいっぱい胸いっぱい。記憶が正しければ、あの事件の後にユーフォニアムの映画はこれが初めてで、キャラデザは池田晶子さんご担当だったはず。

・全体的に平和だった

深刻な葛藤とか嫌な気分になる事件はほぼなくて、3年生が引退したあとの北宇治吹奏楽部の雰囲気を、一通り紹介してくれた感じ。

・奏かわいすぎワロタ

全編通してこれ。「誓いのフィナーレ」に比べたら出番は少なめ(まぁ全体の尺も短いし)だけど、出てくるシーンぜんぶ可愛くてびびった。特にあのシャドーボクシング反則だろ。心理的な壁を取っ払った久石奏はただただ可愛いだけの無敵の生き物。身近な人をたらしこんで世渡り上手に生きていくんだろうな。

・管理職になった久美子

新しく部長になった主人公の久美子。「うまくなりたい」ってことだけ考えてれば良かった1年生のときとはもう違う。ミーティングを仕切る、顧問と打ち合わせる、後輩の面倒を見る…プレイヤーでありながら、同時にマネージャーの役割をまっとうしないといけない。この手の仕事って人数が多いほど大変で、あの吹奏楽部めちゃくちゃ人数いるので、久美子の心労は推して知るべし…。

ただ、久美子が部長になるずっと前から「黄前相談所」なんてものがあって、多くの後輩から頼られてたという実績もあるし、久美子を支えてくれる強力な友人たちに恵まれているので、なんだかんだうまくやっていってほしい。

・高校の部活ってこうだよな

今回描かれるアンコンでは部員どうしが誘いあってチーム編成するわけだけど、このへんの描写が、高校の部活という狭くて蜜な空間をよく表していたと思う。誰と誰が仲良いとか、実力の釣り合いとか、誰はすでに誰に誘われてるとか、そのへんをぜんぶ勘案してチームを作っていくパズルじみた行為。誘うことも誘われることもできずあぶれる部員がいるのが大変リアル。

あと、久美子が息継ぎのことをアドバイスして改善されるシーンも良かった。実際はあんな急にうまくなることはまれだけど、手癖って人に言われないと気づかないものだし、あの手の暗黙知は上手い人が意図してアドバイスしないと、そういうコツがあることすらそもそも知ることができない。

・下駄箱の質感すごい

何言ってんだって感じかもしれないけど、下駄箱があまりにも下駄箱で目が行ってしまった。少しかすれた感じの汚れとか、光が薄く反射する様子とか。この手の描写で京アニの右に出る者はいないんじゃなかろうか。

・正しさだけじゃ人はついてこない

部内の実力者である麗奈は、実力的に劣る他の部員にズバズバ正論を言うんだけど、言われた側は萎縮してしまう。いっぽうで、部長の久美子は部員が演奏する環境を変えたりそれとなくアドバイスしたりして、それで結果的にうまくいっている。人間は感情で動く生き物なので、正論が響くとは限らない。人間には、叱責されると発奮するタイプと萎えてしまうタイプがいると思うけど、つばめは後者だったんじゃないか。

でもこうしてみると、久美子と麗奈のツートップはいいコンビかもしれない。後輩の面倒を見てきた実績があって人望のある久美子と、実力はピカイチで厳しいことを言える麗奈。北風と太陽、新選組で言えば近藤勇と土方歳三みたいな。バランスは取れている。

・もう百合とかじゃない

久美子と麗奈、いわゆる百合っぽい描写も過去には多かったけど、今作ではもうそれが板につきすぎてて、なんかもう一種の漫才を見てるようだった。二人の会話シーンでは、劇場でクスクス笑う声がよく聞こえた。お互いに信頼関係があることはもう前提になってて、そのうえで相手をからかったり試したり。

思ったけど秀一のことがほぼ印象に残ってないな。久美子と別れてもわりと一途な様子を評して、某ラジオで「世界一美しい童貞」って言われてたのを毎回思い出してしまう。

・劇場で聞く音響よき

楽譜も読めない音楽の素人だけど、劇場の音響で聞く音楽は圧巻。今回は尺の都合もあったんだろうけど、クライマックスで合奏が見れなかったのだけ少し残念。メトロノームに合わせて弾くつばめのマリンバがなぜかやたらと印象に残っている。

まとめ

読み返したけど過去記事との温度差やばいな。まぁ思ったことを書けたのでよし。ユーフォ新作を観たそこのあなた、ぜひ感想を書いてください。


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