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2年住んだ西荻窪についてつらつらと

中央線の西荻窪に住んでいた。あまり深く考えず、職場へのアクセスの良さと家賃の手頃さで選んだんだけど、住んでみて過去いち好きな街になった。

建物が(東京23区にしては)低めで、スタバのような小洒落たチェーン店はなくても、個人経営の雰囲気のよいお店がたくさんあった。商店街を中心にギャラリーなども多くて、全体的に街がビジネス臭くない感じが良かった。

駅が高架で、高架下にたくさんお店があり、車道が狭くて歩行者が歩きやすいのも好みだった。自動車を中心に設計された街はあまり好きではない。

西荻窪の前に住んでいた有楽町線沿いの某駅は、地下鉄のうえにぶっとい幹線道路が通っていて、街というよりは移動のための道、という風情であまり好きではなかった。

とりあえず、お世話になったお店をあげていく。

お世話になったお店たち

・今野書店

西荻窪を代表する駅近くの書店。入り口近くには美容やファッションの雑誌が平積みにされていて、主婦がメインの客層なのかな?という印象もあったけど、奥に入ると小説や実用書も充実していて、徒歩圏内に新刊書店があるのはあまりにもありがたかった。仕事の調べ物とか、botの新刊情報を調べるのとか、後は単になんとなくで日常的に通った。「この書店がもしなくなったら困るな~」という思いもあってか、定期的に本を買った記憶がある。めちゃくちゃお世話になりました。

フヅクエ西荻窪

本を読むことに特化したお店。入店するとお品書きと一緒に、快適な読書空間を作るための説明書?を渡されて熟読する。お客のほとんどがそれを守る。ふかふかの椅子に座って、ちょうどいい照明と環境音楽に背中を押されながら本を読む。「じっくり本よむか~」ってときに通った。

※2024/05/10時点で臨時休業中です。

BREWBOOKS

ブック&ビアスタンドというおもしろいコンセプトのお店。1階は新刊書店+貸本棚で、2階は畳敷きの和室で、ビールをあおりながら本が読める。自分が行ったときはお客が自分だけで、ほぼ貸し切り状態のぜいたくな時間を過ごした。

KOKOPLUS

徒歩圏内のコワーキングスペース。連日の在宅勤務に倦んでハゲそうになったときの避難先だった。ディスプレイを貸し出してくれて、丸一日いても2000円。忘れ物があってもすぐ自宅に取りに帰れる距離感で使い勝手が非常に良かった。パティシエさんたちがキッチンでお菓子づくりをしていて、焼き菓子の良い匂いでダイレクトマーケティングを受けた。忘年会や、投資について話す会など、利用者がゆるく交流するイベントが多く開催されていて、何度かお邪魔した。

コッペ田島

チェーン店だけれど、コーヒーが250円という安さで、小腹がすいたときはパンを少し買って食べられる小回りが効く感じのお店で、ちょっと本を読むときとかPC作業をするときによく使っていた。

ちょもらんま

駅南口の中華料理屋。ここの麻婆豆腐は、誇張なしに自分史上いちばん美味い。これを超える麻婆豆腐があったら教えてほしい。厨房の見えるところにスパイスの箱がドサっとたくさん置かれていて、あの香辛料たちが旨味を作り出しているのだな…と思っていた。

・星の浜食堂

同じく南口の沖縄料理屋。ソーキそばなどの代表的な沖縄料理はもちろん、ここのあぶりソーキ丼は犯罪的に美味しかった。

・駅南口の飲み屋街

戦後間もない頃はバラックが立ち並ぶ闇市だったらしい。昼間っから飲んだくれている大人がたくさんいて、すごく平和な印象を受けた。地方で平日昼から飲んでいたら駄目人間扱いされる(というか平日に飲める店がほとんどない)けれど、東京では平日9-17時で働いていない人も多数いて、その人らが楽しそうに酒をあおる姿が散見された。 

常連で固まってて入りにくいお店も一部あったけど、安く飲み倒せるお店がたくさんあってもっと開拓したかった。↑の写真にある「戎」はありえん安さと美味しさを両立した焼き鳥屋でおすすめです。再開発で広い道路が通る計画があるらしいんだけど、この飲み屋街はこのままにしてほしい。

まとめ

ここにあげた以外にもたくさんあるけど、きりがないのでいったんおしまい。怪しげな新興宗教の施設が多いとか、土日に快速が停まらないとか、細かい不満はこまごまあったんだけれど、それを補って余りある街の雰囲気の良さだった。雑にくくると、ガツガツしていなくて、本が好きで、うまい飯を小さな個人商店で食べたい人におすすめしたい街と言えそう。引っ越してしまったのが名残惜しいけれど、またいつか戻ってきたいと思える街です。

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