Mimi & Mary
ふわふわとした雪の積もる小さな町、今年も今日で終わり。今夜もとっても寒い夜です。
どの家も煙突から沢山の煙を空へ送り出し、今年の過ちへ贖罪しています。
過ちの種類や罪の重さで煙の色は変わるようになってるので、この小さな町では皆に過ちの度合いを知られる事になります。
だからこそ過ちを犯さず、真摯に暮らす事がこの町の住民達の掟なのです。
しかし、どんなに大きな過ちを犯そうとも住民達はその者を赦し、各々の、この町の今後の為、共に支え合い、心を改める協力をするのが昔からの習わしになっています。
「煙の出ていない家があるね」
「本当だ。こんなに寒いのにおかしいね」
「灯が点いているから留守じゃないね」
「本当だ。中で死んでいてもおかしくないね」
「様子を見に行こうか?」
「こっそり聞き耳をたてに行こうか?」
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1,854字
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短編の詩集です。
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