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THE CONNECTIVES

短編の詩集です。
一話完結(たまに前後等でリンクするお話有り)のお話を毎週金曜日20時に配信しています。 一度ご購入…
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記事一覧

好き、嫌い。好き

 私の好きなもの。  私の好きな音。  私の好きな場所。  私の好きは私の大切で、私の好き…

秘密

 僕には秘密がある。  それはそれは沢山の秘密を抱えている。  誰にも言えないような大きな…

額縁

 壊れた世界を額縁に飾ろう。  何もない部屋、真っ白になってしまった部屋の真ん中に。  湿…

電子レンジ

 君の心臓を取り出して  両の瞳でジッと眺めてた  やがて黒くなってきて、君がいなくなるよ…

生きているのか、死んでいるのか、気付いたら今日が来てた

 生きているのか……死んでいるのか。  良くわからないけれど、気が付いたら今日が来ていた…

君と僕だけの世界でダンスを踊ろう

 君が作った世界。  何も可笑しな事はない。ただ君の理想で埋め尽くし、気に入らない事を全…

沼に落ちる

 気が付いてしまう。僕の生きている世界がとても小さい事。  できるだけ広い世界を見るようにしていた。色々なものを見て、色々なものを聴いて、色々な場所を自分の脚で歩いてきた。つもりだった。  世界は自分の想像よりも広かったようだ。全てを知っているような気もしていた。僕の世界は、世界規模で見たらほんの一部。僕の手の届かない所が今でも沢山この世界には溢れていた。  なんだか悔しかった。悔しい……そして、なんだか今までの事全てが無駄にさえ思えた。  今日まで生きてきた理由を、今日まで

吃音の君と鬱病の僕

 強い日差しが部屋を明るく照らしている。  網戸から生暖かい風が流れ込み、蝉の合唱と共に…

切り刻む

 魚。スーパーの鮮魚コーナーに並んでいた、死んだ魚。  きっと今朝まで優雅に泳いでいたの…

ソフトクリームを買って来てほしい

 流れる大きな雲。青い空。熱されたアスファルト。  まだ小さかった頃を思い出す。  今の自…

 お前がどこかで笑うなら、私はソレを許さないだろう。  お前があの日を苦笑いで語る事があ…

この世界の中心に僕がいるとして

 僕達の住むこの世界の中心……調べるといくつか出てくるけれど、地理の話ではなく、僕が今立…

ぼくのいちにち、まいにち

 あさ目がさめると、きのうのよるごはんのカレーのにおいがする。  ふつかめのカレーはとっ…

君のおもう僕はどんな形をしているのだろう

 僕という存在。僕の形。  僕の形はどんなだったかな……ずっと考えているよ。  僕の思う僕の形が頭に描かれていく。鏡を見ても、昔の写真を見返しても、そんな自分が存在しない。  僕が僕の形を忘れかけているのかもしれないし、頭の中で僕が僕を美化してしまっているのか、醜悪に曲げてしまっているのかもしれない。  明日が来て、曲がった現実に気持ちを落とす事があるのかもしれないから、自分をしっかり記録していこう。そして今の自分としっかり向き合っていこう。  なんだかそんな事を思った。