彼女の指先は何を奏でるか ⑥
今日も何も変わりないただの一日。ボーッとしていたら昨日が終わって今日が来てた。毎日薄らと変わっていくのは微かな香り。
乾燥した木々から感じるスモーキーな香りとヒンヤリ冷たくて少し甘く感じる空気が私から体力を奪って行く気がして、ここ数日はとても憂鬱に感じていた。
「未来が怖くて夢なんて見れねえよ」
そんな言葉が今になっても私の頭の中で呪いのように反復される。
今日死ぬか
今日を生きて明日死ぬか
それに何の違いがあるのかはわからないけれど、昨日を生き延びて今日ソレを考えている私はどうなりたいのだろうか? と自問自答するのも虚しく感じた冬の日だった。
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727字
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