不義と無二
とある森の奥、寂れた小屋に一人の老人と " フギ " 、 " ムニ " という名の二羽の鴉が暮らしていました。
一人の老人とフギ、ムニの二羽はありきたりな平和な毎日を何年も何年もいつも一緒に過ごしてきました。
朝一番最初に起きるのはフギです。
フギは起きるとムニを突き起こし、不機嫌そうに目覚めたムニと二羽で老人の寝室へ向かい、毎日朝の挨拶をする事が日課になっていました。
フギの一声に続き、ムニも声を上げると毎朝老人は
「もう朝かい」
とゆっくりと身体を起こすのでした。
「日に日に朝が来るのが早く感じるよ。フギ、ムニ、今日も変わりないかい?」
「オレはいつもどおりげんきだぜ、ハラへった」
「オレはいつもどおりまだねむりたりないぜ、ハラへった」
「元気そうで何より。さあ、朝食にしよう」
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