ラストレター ⑥
流れる雲から静かな音が聞こえるよう。
静かな音はいつしか消えてしまうのだろうけれど、その音に耳を傾けてゆっくりとこの世界に混ざっていく。
真っ直ぐ歩いてきた人生という名の道の分岐路に、見知らぬ看板が立っていて " こちらへおいで " そう言っているような気がして。
それはもしかしたらまやかしかもしれないけれど、今の僕は静かな静かな音の或る方へ歩みを進めていってしまうようだ。
その音が消えませんようにと、ずっと聴いていたいから……と。
──
「見慣れた場所だけれど、君といると何だか新鮮だね」
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1,180字
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