壽 乱舞音曲祭を見たら感情が大きすぎたのでここで吐き出させてくれ②
※この感想はネタバレ、個人的なキャラへの解釈が含まれます。地雷がある方は他の記事をお読みください。
①を読んでない方はぜひこちらから。
休憩が終わって私は1部での感動を噛み締めていた。戦闘衣装で歌い踊り時々喋る彼らの素晴らしさをもう一度実感し、2部へ思いを馳せる。通常1部は演技パート、2部はライブパートで構成される刀ミュ。しかし今回は1部からライブ色が強い印象を抱いた。あれよりももっとライブ色が強いのか。そういえば2部衣装があったな。楽しみだ。
ステージが照らされる。登場するのは今回出演している全刀剣男士、が、タキシードを着ている?!?!?!?!思考が追い付かない。今まで戦闘衣装や彼らのイメージに合わせたそれぞれ形の違うステージ衣装だった。しかし今回は全員タキシードを身につけている。は????やっっっっば。歌う曲は恐らく「めでたや」。不確かなのは私が刀ミュの楽曲に詳しくないというのとタキシードの破壊力にやられ海馬が機能を停止したからだ。さらにこの曲を歌う背景のモニターには今までの公演が映る。ずるい。思わず涙がこぼれる。この5周年という節目は刀ミュにとって終わりではなく始まり。新たな歴史を作る通過点なのかもしれない。そして今日の公演も歴史の1つ。その瞬間にたてたことに心から感謝する。
「めでたや」が終わりステージの雰囲気が一気に変わる。「mistake」だ。刀ミュは芝居パートの後にライブパートをするという独特な構成が注目を浴び、ファンにも人気になった。2.5次元での新しい歴史を作った一番最初の曲が「mistake」と言っても過言ではない。このような曲を全員で歌い、踊る。会場が一体となって盛り上がる。最高な空間だ。さきほどの厳かな雰囲気から舞踏会のような華やかな雰囲気に変わる。ダンスブレイクにリズムに合わせて全員でウェーブを行う振り付けがある。最初は6人の小さなウェーブが今は20人の大人数に進化している。言葉だけでは表せない感動が体を駆け巡る。やっぱり、刀ミュのこと好きだったんだな。
その次の「Additional Times」ではステージで加州清光、小狐丸、三日月宗近が真ん中に立ちその周りを他の刀剣男士が囲むという古参大喜びのフォーメーションだった。2曲連続で阿津賀志曲を披露してくれる大盤振る舞いに私はもうほぼ満足していた。ぶっちゃけ、阿津賀志メン推しの私はらぶふぇす2018あたりから阿津賀志はもうお払い箱なのかもしれないと感じていた。つはものメンバーで阿津賀志の曲を歌っていたり、阿津賀志の曲自体が減っていたりと、刀ミュは新しい挑戦をしているように感じていた。そしてその新しさについていけない者は置いて行かれても仕方がないのだと思っていた。このような感情もあり私は今回の壽にも消極的だったのだ。しかし、今回は阿津賀志がすごく尊重されているような気がした。この先三条や阿津賀志の話は減るかもしれない。しかし刀ミュは阿津賀志が原点だということを示してくれた気がして今まで刀ミュを推していてよかったとさえ思えたのだ。
その後の数曲は割愛させていただこう。全曲の感想を書いていたらどれだけ時があっても足りないから。
個人的に大発狂したのは江4振りと浦島虎徹、日向正宗の6振りで歌う「断然、君に恋してる!」だ。1部で豊前江の沼に腰まで浸かっているのでTHEアイドル!という雰囲気の曲をこの6振りで歌ってくれることに感謝が止まらなかった。この曲は手を顔の近くで動かす振り付けが多い。個人的な好みの話になるが、小さい手でかわいく細々と動かしている姿もかわいいが、大きな骨格がしっかりした男が不器用そうに一生懸命動かしている姿に萌えるのだ。それを豊前江は体現してくれた。彼のダンスはしなやかなタイプではなく筋骨隆々、がっしりとしたイメージを持つ。そんな彼がかわいいダンスと歌を歌う。そんな姿を見てしまったら私は豊前江の沼に方まで浸かってしまいそうになる。しかもこの曲は間奏でメンバーが旗を振る振り付けがある。元の阿津賀志再演で行われた振りは岩融、今剣が脇で旗を振り、真ん中から石切丸が何も持たず優雅に歌いながら歩く演出だ。しかし今回は全員が旗を持ち真ん中を歩いた刀剣男士も旗を持って歩いていた。旗無しで優雅に歩くのは石切丸の特権なのだろうか。
かわいいで盛り上がったら三日月のソロで会場はクールダウンする。「Endless night」だ。やはり三日月と名前につくだけあって夜空を表現した曲は彼が一番似合うと思う。「そばにいていいか」という名言も相変わらずドキドキさせてくる。やはりこの曲は彼だけに歌ってほしいと思ってしまうのはわがままかもしれないが言うだけタダなので言わせてほしい。
その後数曲歌い、「獣」が流れる。「獣」が披露されて以来2部の終わりはこの曲と定着化している気がする。やっぱり盛り上がる。この曲では全員タキシードを脱いでパフォーマンスをしていた。骨が細くしなやかな体(骨格ウェーブ)の刀剣男士はやはりこの姿が似合っていたと思う。体の線の細さや繊細さが綺麗に出ていて何度も画面の前でいい…。と手を合わせていた。最高の盛り上がりで「獣」がおわり、後ろのモニターに誉の文字が映しだされる。その光景がいつも通りの刀ミュで終わってしまう悲しさと安心感が同時に湧き上がる。
刀剣男士が捌けた後に今回出演していなかった刀剣男士のビデオメッセージが流れる。今まで正確に言及してこなかったが、私の刀ミュでの推しは岩融だ。最近彼は刀ミュでの出陣がない。私の中では彼はそろそろ刀ミュを卒業してしまうんじゃないかと嫌な予感がしてしまう。メッセージ中で彼は私たちに「また会おう」と言ってくれた。私はその言葉を信じていいのかわからなかった。先の見えない時代の中、舞台は中止や延期に追い込まれている。それなのに彼はまた会おうといってくれた。前向きな言葉に嬉しくならなくてはいけないのに、一度彼氏に嘘をつかれて何も信じられなくなってしまった彼女のように、希望は少ししか持てなかった。だけどごたごたと言っているがきっと彼がまたこの時代に出陣できる日が来たら私は全力で応援する。その日が来るまで私は細々と刀ミュを追いかけ続けるのだろう。
戦闘衣装に着替えた三日月と小狐丸があどうつ聲を披露する。公演中は何とも思わなかったが、この曲は刀を打つ時の曲だ。もしかしたらこの曲は刀ミュにおいて新しい時代を築くということを表現しているのだろうか。新しい刀剣、あたらしい戦場、新しい時代。それらに刀ミュは寄り添い、主とともに歩んでいく。そんなことを言われている気がした。
最後の楽曲は「刀剣乱舞」だ。今回の「刀剣乱舞」は1人ずつに歌詞があるのではなく数人ずつで歌っていた。その中で「倒せぬ敵などあるものか」という歌詞があった。この歌詞にすごく強く胸を打たれた。繰り返しになってしまうがこの時代はコロナ禍で様々な業界が危機に瀕している。刀ミュを支える舞台・演劇業界もその1つだ。明日どんな日になるかわからない。得体のしれないウイルスに私たちはおびえている。そんな不安の中で刀剣男士は力強くまっすぐに見つめて「倒せぬ敵などあるものか」と歌ってくれた。言うだけなら簡単かもしれない。しかし今の私たちにはこんな心強い言葉が必要で、根拠はなくても安心してしまう。刀剣男士は古来様々なモノを切ってきた。人、妖怪、病……。そんな彼らにあんな力強い言葉を言われたら、ああ、きっと未来は大丈夫だと心強く思えたのだ。
久しぶりに見た刀ミュは私に刀ミュへの思いを思い出させてくれた。この公演を通して刀ミュの5年間の歴史を回顧すると同時に新たな歴史への一歩を踏み出す貴重な瞬間を目撃できた幸せが大きかった。いままで応援していてよかった。これからも応援させてほしい。そう思った素敵な公演だった。
公演や作品への解釈に正解はない。10人いたら10通りの考え方がある。私はその中の1つを今こうやってキーボードを叩くことで表現している。これを読んだ人の中には私と意見が全く合わない人もいたかもしれない。そんな人は今読んでいるその機械で自分の考えを表現してほしい。私は私だけの意見ではなく、他の人の感想や意見が聞きたいと思っている。
最後まで読んでくれてありがとう。
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