記憶の断捨離⓪-2 ~瞑想で何が起こっているのか~
記憶の断捨離術は、自分の本当の気持ちと向き合うことで、過去の嫌な記憶に決着をつけて、心を健康にする心理療法です。
前回の瞑想法について、今回は身体にどんな変化が起きているのか説明します。
①腎臓の働き
腎臓には、副腎という部位があり、"コルチゾール"と呼ばれるホルモンを分泌する働きがあります。
コルチゾールはストレスホルモンの一種であり、適度なストレスであれば身体にとって非常に有効に働くホルモンです。
また、腎臓には自律神経の調節機能も備わっており、自律神経そのものが身体全体の緊張とリラックスを司どっています。
瞑想法では、腎臓の調子を整えることで心身の不調を回復させます。
②なぜ腎臓が重要なのか
腎臓は、ストレスホルモンを分泌せよという指令を、脳の視床下部→脳下垂体→副腎皮質というルートで受け取っています。つまり腎臓と脳は繋がっているのです。
また、腎臓は他の臓器と決定的に違っており、内臓を守る袋に入っていないのです。つまり、手を当てるというシンプルな外的要因で活性化させることが可能なのです。
瞑想法では、腎臓を温めることで、自律神経の調子を整え、脳の下垂体や視床下部へ働きかけることができ、ストレスを根本から対処することを目指します。
③瞑想の手順との関係性
瞑想法では、仰向けで背中の下に手を当てて腎臓を温めます。このときに最も重要なのが"自分の身体の状態に集中すること"でした。
これはすなわち感覚神経から脳へ送られる信号に集中するということです。
これによって初めて、腎臓を活性化させた結果出てくる自律神経の調節機能を、ストレス対処のために十分発揮できるようになるのです。
瞑想状態にカチッと入ることができた時に出てくる身体の変化は、緊張と弛緩を司る自律神経の働きをまさに反映したものばかりです。
(前回記事より抜粋)
呼吸は深く穏やかに、脈は強くゆっくりに、最初に意識した足の疲れは気付けば感じられなくなっているし、鼻も両方ともいつの間にかすーっと通ってきて、授業中に居眠りした時のように全身がビクビクッとしたりします。
私の場合、眼精疲労が強いせいか、瞑想をしていると自然と眼球運動が起こり、脳の裏側を視界に入れようとでもせんとばかりのように白目を剥いたかと思えば180度目線がグルリと回転したりして、緊張と弛緩を繰り返します。驚くべきことに、これは自分の意志とは全く関係なしに発生します。
人間の身体は、驚くべき回復機能を備えた神秘の創造物と言えるのです。
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