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2022年最もおいしかったのは、満点酒場の会計後に現れる湯呑みそ汁です

noteを始めて2ヶ月が経った。
他の方の投稿は見ていたが、(「逃げるは恥だが役に立つ」、「アンナチュラル」などの脚本家・野木亜紀子さんのフジテレビ・ヤンシナ受賞時のコラムや、全コントが面白すぎ且つ爆速で売れているコントユニット・ダウ90000主宰・蓮見さんの本公演台本など)

まさか自分がやることになるとは…。

そのきっかけは去年12月。
10年来の友人と、東横線沿いの満点酒場で近況報告会を開いた時だった。
この日、人生初の満点酒場。
この時の、‘初‘満点酒場での時間は、「好きだけど話せたのは、語学の授業のペアワークで1回一緒になっただけの大学の同級生に、いきなり飯田橋駅のホームで声をかけられた時」くらいの感動と、「PRINCESS PRINCESSの再結成時、2016年豊洲PITライブ大千秋楽ではじめて生の『19 GROWING UP』を聴いた」時のような興奮があった。

この体験が、noteをやり始める、後押しとなったのだ。

一緒に満点酒場へ行った友人は、学校も業種も違うのだが、学生時代に部活でやっていたソフトテニスの大会で試合した事から知り合い、それからの間柄で、去年久々に会ったときに僕が「脚本を書いてる」と言ったら、「観てみたい」と興味を持ってくれ、今では書き終わった脚本や、次書こうとしているテーマを相談したりするようなった。

特に業界が全く違う人に相談すると、新鮮な意見がもらえるのでありがたい。
とりわけ脚本は、企画を通すためにプロデューサーなど同業界の方に認められる事は必須だが、作品になった時には視聴者の大半は自分とは違う業界の人になるのだから、初めの段階から偏らず、色々な方の意見を貰うべきなんだよな…。

この日も《直近で書いた脚本の感想を聞く》+《忘年会》として、集まった。

とにかく安くて満腹になる居酒屋に行こう。
それで見つけたのが、駅前の満点酒場だった。

17時頃入店。
2人ともはじめての満点酒場。ハッピーアワー帯だ。
まず驚いたのはお酒の安さ。
正確な値段を覚えていないのだが、何度かハッピーアワーを経験してる2人とも

「まじ!安っ!!」

と一声が出る値段だった。
とにかくこれを安いと言わない人がいたら、その方の安さ概念は間違っていますと言いたくなるほどの値段だった。正確な値段は分からないのだが…。
でも非常によいスタート。

次にサラダ。
これ、衝撃。
‘満点ポテサラ‘というメニューがあるのだが、食べた瞬間、僕は小学校・特に5年2組の教室にタイムスリップした。
給食で一番好きだったメニュー‘カリカリサラダ‘と同じ味なのだ!
‘カリカリサラダ‘とは、野菜の中に軽く砕いたポテトチップスが入っているサラダ。
ポテチによる旨みとカリカリの触感が生まれることにより、僕の小学校はサラダの残飯率が異常に減り、遂には卒業アルバムによくある‘〇〇ランキングコーナー‘の給食ランキングベスト3にも載ったくらいだ。

本当に驚いた。もう二度と出会えないと思ってたのに…。
家で作ってもうまくいかないんだよな…。
まさか約20年後、サッポロ・ラガービールを飲みながら、また食べれる日が来るなんて…
メニューのひとこと説明には、「ポテチが刺さってWポテト!」
こんな幸せな表記はない。
素晴らしすぎる前菜。

そして…これも、衝撃.
‘紅白満点盛り‘
まぐろとブリの刺身盛り合わせ。税込390円。税込!!
お刺身を300円代で食べれるお店は中々ない。
かといって少しの量ではない。しかも分厚い。
390円でこの量の刺身って食べられるのか。
紅組のまぐろと白組のブリ。とても仲良く混ざり合っていた。
食べているとき、あの紅白ももっと区別なく混ざり合ってもいいし、本当にお客様が観たい、出て欲しいと思われている、大きな力による忖度がないラインナップであれと思った。でも毎年楽しみで好きです。地元のこども紅白おみこし担ぎ祭りのことです。
コースでいうと魚料理。いよいよ僕らのメインだ。

肉料理。
ひとくち屋台餃子(8個入り)
来ました、390円。
これまでのメニューによる感動と興奮の上乗せもあり、もうたまらない。
僕が知ってる中で、こんなに8という数字を上手く使っているのは、この8個入り屋台餃子とダウ90000さんくらいだと思った。

ダウ90000さんは8人組のコントユニットで、僕は「ゴッドタン」や「あちこちオードリー」などのTVプロデューサー・佐久間宣行さんがラジオで紹介したのがきっかけで知った。
コント・舞台などの脚本の面白さが、「こんなの思い付ける?」とおかしいほどズバ抜けているのと、もう一つ。
8人のコント・舞台でのポジション使いが凄まじいのだ…。

まだ知らない方は、YouTubeに載っている「まちがいさがし」と「ピーク」というコントをほんとに観てみて欲しい!
観れば面白さ+全ての会話が繋がっていくダウ90000さんでしか得られない快感で、背筋ゾワッとなります。
僕は初めて帰り道の電車内で「まちがいさがし」を観た時、ゾワりました。


この日注文したメニューをだいぶ回り道をして紹介してきたが、本題はここから。タイトルにある‘これ‘を言いたくて今回、書いたのだから!!

2022年、最も印象に残った食べ物は?と聞かれたら、僕は満点酒場の〆に現れる湯呑みそ汁を上げる。それは食べ終わり、お会計の伝票を貰った時に現れた。

「よかったら、どうぞ!」

店員さんが伝票と共に出してくれたのが、湯呑に入ったみそ汁であった。
最初、会計後に出された湯呑なので、温かいお茶かと思った。
だが湯気の感じと匂いに「あれ?」と感じ、覗くとあきらかな味噌色。

「え!!?」

そして飲んでみる。
このときの味である。
お酒を飲んだ直後のみそ汁が沁みわたるのはもちろん、そこに僕の幸福で言うと苦しいサウナ12分を耐えて、水風呂に入った時のような全身の解放と爽快感があった。
サウナ以外で言うと、学生時代に部活で使っていたバックを処分しようと中身を確認したら、小ポケットから5000円札が出てきた時のようなお得感。

あと湯呑に入っているのがたまらない。旨みを増やしている。
これはビックルの瓶と同じ感覚。ビックル自体もめちゃくちゃうまいのだが、ビックルの瓶で飲むと8倍以上旨さが増す。
小さい頃、中々自販機にないビックルの瓶の為に、遠くまで自転車を走らせていたのが懐かしい。ビックルの瓶は製造終了してしまったんだよな…。

料理単独だと、それ以上に美味しかったものはある。
だがお会計の後にもかかわらず出してくれるお店のやさしさ。それが‘みそ汁‘ということ。さらに湯呑に入ってることなど、総合点で見てみると、2022年の僕にとっては、このみそ汁がいちばんだったのだ。

そしてこの時、彼に誘われていたnoteに対してあった、

「日課というか義務が増えるのやだな~」

「新しい事って、登録とかシステムに慣れるのにも時間かかって、億劫が多いんだよな~」

などと思っていた感情を、こんなに素敵な〆湯呑みそ汁を飲めたのに、ここでやらなかったら、彼は勿論、みそ汁にも、満点酒場さんにも申し訳ない。この感動と興奮が半減してしまう。ってかここまでの感情貰ったのにやらないってある…?

やろう。

満点酒場の〆に突如現れた、湯呑に入ったみそ汁が僕をアシストしてくれた。

そして数日後、初投稿の記事を出し、今に至る。

先日2回目の満点酒場に彼と行った。
前回頼んだメニューに加え、今回は特にデザートで頼んだ黒蜜きな粉アイスがめちゃくちゃうまかった。
牛角に行く際も必ず頼み、思うのだが、お店で食べる黒蜜きな粉アイスはなぜあんなに美味いのだろう…。

そしてお会計のジャッジメントタイム。
今回も湯呑みそ汁は出るのか…。前回は「店の期間限定サービス」、「店長のその日の計らい」などでたまたま出ただけだったのかも…。
そんな初デート後の手ごたえを振り返っているような、不安を抱く必要は全くなかった。
今回も湯呑みそ汁は出てきた!!!

そして今回も至福の瞬間すぎた。
伝票を渡す際に、持ってきてくれるのがたまらなく好き。

この日はこれまでのメニューに加え、デザートの黒蜜きな粉アイス、そして〆に湯呑みそ汁という最高のスープ。僕らは‘コース‘料理を堪能したのだ。
僕にとっての三ツ星レストラン。いや満点酒場。

満点酒場でなかったら、noteはやってないorもっと遅く始めてたことになっていたと思う。
これからも彼と大事なことを決めるときは満点酒場だろう。


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