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公認会計士修了考査に合格する方法

修了考査に合格するためにやるべきことはたったこれだけだ。

「試験休暇に入ったら、毎日TACの自習室で答練を必要な時間数解き続ける。」

とてもシンプルだが、これで合格する。

その理由を下記にて解説する。


予備校はTACにする

修了考査は相対試験であるため、基本的にはみんなが得点する箇所を得点すれば合格するし、そこで失点すれば不合格となる。

その「みんなが得点する箇所」とはつまり「多数派が利用している予備校の修了考査対策講座で学習する内容」なので、一番利用率の高い予備校をセレクトすることが合理的だ。

いやいや予備校なんてそれぞれだろと思うかもしれないが、確かに論文式までは予備校の利用もTAC、大原、CPAと様々だった一方で修了考査対策講座はTACの利用率が圧倒的に高いので、TACを利用しない理由はない。

そして、できればTACの自習室を利用しよう。みんながどれくらいのペース、どれくらいの量の勉強をしているのかを観察することで、自分がどれくらいやるべきなのかが見えるだろう。

最近は合格率は50%くらいなので、そこに来ている人達の半分以上が帰るまでは自習するとか、自分の論文式の順位が低かったならそれを加味してもっとやるとか、合格可能性を高める工夫をすると良い。


ギリギリならテキストはやらない

合格するために最低限やらなくてはならないのは「答練」である。

何故ならば、修了考査対策としてみんながやる勉強法は「答練を回す」という方法だからだ。最低限みんなと同じことはやらなくてはならない。

準備が遅くて1ヶ月前に慌てて勉強を始めたくせに、答練をチラ見したら全然わからなくて「基礎がないから先ずはテキスト」と言ってテキストをやりはじめ、テキストすら回せずに試験日を迎え、当たり前のように散っていった後輩を数人見た。

気持ちはよくわかる。いざ答練をやり始めてもまるでできないので、テキストを読んで理解しに行きたくなってしまう。

しかし、残り1ヶ月というのは答練を回す期間だ。

解答を見ながらなぞるだけでも答練をやった方が、俄然合格するチャンスは増える。

むしろ、なんとなく講義を受けてテキストを1周したところで結局答練は満足には解けないので、そもそも答練から始めてテキストを辞書的に使うのもアリだろう。

もちろん前年から勉強するとか、今後の会計士人生に実効的な学習法を採る方が意味があるだろうし、合格可能性も高まるのでそうできるならばそうしたら良い。

ちなみに筆者は盆くらいに勉強を始めた。先輩は直前の試験休暇だけで十分という人ばかりだったので自分は勉強に着手するのがかなり早い方だったと思っていたが、講義の音声データを聞いていて「今年の講義はこれまでです。」というセリフに、講座が前年から始まっていたことに衝撃を受けた。

明らかに予備校の想定する勉強量と実際の大半の人の勉強量やスタイルがズレている。

最近CPEの不正取得で監査法人の教育体制が問題になったニュースが出たが、修了考査もコレはコレで課題がありそうだ。

そもそも、補習所や修了考査やCPEが必要なのか、必要だとしても現在運用されている制度が実効性があるのかという点から疑問だが。


ノイズに惑わされない

この試験は以前なら過半が、今でも半数程度が合格するので、合格して当たり前で落ちたらよっぽどの人という評価を受ける試験である。

筆者も入社当時から漠然と誰しもが当然合格するものだと思っていたし、他の人もそうだろう。

しかし、2人に1人落ちるのだから、落ちる可能性は多分にある。

そこを忘れないようにしよう。

なお、監査法人ではこの試験のために長期休暇が与えられるが、先輩によっては「旅行に行っていた」とか、「ずっとパチンコしてた」なんていうような、遊んでいて受かっちゃいましたアピールをする人がいる。

そして、こういう雑音に惑わされてナメてかかって失敗する人は絶えない。

コレは適当でも大丈夫という意味ではなく、いつもの「俺頭良いですアピール」である。こんなことしてても出来ちゃったんだぞ、と自慢したいだけだ。ご存知の通り、監査法人にはこういうタイプの人間がたくさんいる。

遊んでいたアピールをする人も、結果が出るまで静かにしてたくせに、合格したことがわかった途端にそういうことを言い始める輩もいたし、信用ならないものだ。

論文式で上位だったのであろうが、実務に自信があろうが、これはまた別の試験なのでしっかり対策をするべきだ。

不合格だった場合は昇格が遅れたり、翌年の予備校利用の補助が出なくなったり、試験対策休暇日数も短くなったりと何も良いことがないので、わざわざそのリスクを負って遊ぶメリットもない。

法人から与えられた勉強期間はしっかり勉強して試験に備えよう。

監査法人勤務でない人は休暇が取りづらいかも知れないが、監査法人勤務の人が取得する試験休暇の平均日数くらいは会社に頼み込んで取得するなり、期間的に先んじて勉強するなりしないと、「みんなと同じレベル」に達するのは困難なので、工夫して準備しよう。


さいごに

筆者は上記のようなテクニカルな面の配慮もしたし、十分に時間をかけて勉強したので、試験終了時点で合格を確信した。

そして実際合格していた。

筆者は試験終了時にこのように確実に合格している実感を持ちたかったので、計画通りとなった。

なぜその実感が欲しかったかというと、合格発表までの期間に少しも不安を感じたくなかったからだ。

ただでさえ残業地獄で苦しい日々の中で余計な不安要素など増やしたくない。

論文式までの努力に比べたら圧倒的に容易い試験なのであるのだから、しっかり終わらせて日々の業務に邁進すべきだ。


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