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失われた「好き」を、通知表が明かしてくれた。

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発達障害の診断と通知表


発達障害の診察では、現在の様子や困り事を聞かれます。また、それ以外にも家族からの意見であったり、小学校・中学校時代の通知表を見せることが多いです。通知表が大切な理由としては、以下のように挙げられています。

担任の先生の記載を確認することで、学校でどのように行動していたか、授業中はどうだったのかなどを詳しく知ることができるからです。その人の子どものころからの長期経過を見ていくことが大切なのです。

「通知表に書かれた『忘れ物が多い』『授業中に落ち着きがない』などの教師の記載から、子どものころの様子の一端がうかがえます。『このごろだいぶ話を聞けるようになりましたね』と書かれていれば、以前はもっと話を聞けなかったことが分かります。学校での態度のほかに、成績を見て知能的なことも参考にします。典型的なADHD、ASDの人を診断するのはそれほど難しくはありません」

2018年11月28日 毎日が発見「発達障害の診察では、小中学校時代の通知表も大事な情報源/大人の発達障害」<https://news.line.me/articles/oa-mainichigahakken/645a0fc0766c

幼少期から現在までの様子がわかれば、工夫によって改善した点がわかるなど、困り事も詳細にわかってきます。また、誤診断を防ぐこともできます。「大人の発達障害」を疑って病院を訪れる人も多い中で、正確な診断は重要です。

私の困り事


私の通知表に毎回書かれるような困り事は、小学校5年生の頃の友人関係のみでした。小学校中学年以降の女子ノリについていけず、なかなか話せなくなってしまった悩みに、先生も気づいていたのだと思います。
(ちなみにADHD症状についてはほぼ書かれておらず、コンサータの処方について少々困っております。。。)

通知表の内容としては、

「友達関係では、色々と考えすぎてしまい、自分の思いをうまく伝えられずにいる場面がありました。気持ちが落ち着いてから、言葉を選びながら話そうと努力しています。」
「組体操では、肩車がなかなかできませんでした。」

この辺が特徴的でしょうか。
前者は、受動型のASDっぽい特徴、後者は発達障害によくある体幹の弱さが出ていると思います。しかし、これ以外には目立った特徴もなく、気づかれにくい子どもであったことがわかります。

例えば通知表で、「音楽会では、ピアノを担当し、両手で弾けるようによく練習しました。」とありますが、実際の所は、「ピアノは全然弾けないのに断りきれず受け入れました。家で練習している時、両手で弾けないことが自分の中で許せなくて、失敗したら頭を叩いていました。それで親を心配させていました。」といった感じでした。
この頃は、断りきれない性格と完璧主義に振り回されつつも、小学生がやることならなんとかこなせていたようです。友達も少なかったので、遊びで忙しいことがない点も幸いだったのでしょう。

好きなことを取り戻すには


先ほどのピアノの話でもわかるように、私は現在まで一貫して、苦手なことを無くせることこそが良いと思っていました。得意なことを今まで以上に伸ばしても、あまり意味がないと思っていました。親も心配をしてくれましたが、自分の異変にも勉強方法についても疑問を持たず、ただ「苦手をなくしてテストの点が上がった」という結果を求め、勉強していました。そのため、好きなことに時間を割けなくなり、いつしか「自分が好きなこと」を見失ってしまいました。
ちなみに現在も「苦手をなくす」ことには執着しており、ASD傾向強めなのに、「コミュニケーション能力を鍛えて、福祉系の企業で働く!」とか思ってしまいます。

そこで、最初にお話が出た通知表を活用できるかと思いました。通知表は、過去の自分を客観視してある、貴重な資料です。
通知表にある先生のコメントも、困った点だけではなく、ほめてある点に着目すれば、自分の得意や好きが見られます。

私の場合、都道府県PRのポスター作り、公民館見学での新聞づくりなどが好きでした。ポスターや記事を書くことが好きでした。
通知表を見たとき、好きを思い出した感覚で思わず涙が出そうでした。大切な何かを忘れてしまったのだと、気づいた瞬間でした。

好きなことを取り戻そう


通知表は、困り事の共有だけに使われるには、少しもったいないと思います。苦手の克服で、好きを見失ってしまったら、通知表を振り返ってみるのもよい気がします。
通知表だけではなく、過去に好きだったことが、1つでも見つけられたらよいな!またやってみようかな!!って思う気持ちが大切です。
ちなみに私がnoteを書き始めた理由も、新聞の記事を書くことが好きだったから、何か記事を書きたい!って思ったからです。下手の横好きでも、好きならええじゃないか。そんな気持ちで続けたいと思います。

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