失われた「好き」を、通知表が明かしてくれた。
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発達障害の診断と通知表
発達障害の診察では、現在の様子や困り事を聞かれます。また、それ以外にも家族からの意見であったり、小学校・中学校時代の通知表を見せることが多いです。通知表が大切な理由としては、以下のように挙げられています。
幼少期から現在までの様子がわかれば、工夫によって改善した点がわかるなど、困り事も詳細にわかってきます。また、誤診断を防ぐこともできます。「大人の発達障害」を疑って病院を訪れる人も多い中で、正確な診断は重要です。
私の困り事
私の通知表に毎回書かれるような困り事は、小学校5年生の頃の友人関係のみでした。小学校中学年以降の女子ノリについていけず、なかなか話せなくなってしまった悩みに、先生も気づいていたのだと思います。
(ちなみにADHD症状についてはほぼ書かれておらず、コンサータの処方について少々困っております。。。)
通知表の内容としては、
「友達関係では、色々と考えすぎてしまい、自分の思いをうまく伝えられずにいる場面がありました。気持ちが落ち着いてから、言葉を選びながら話そうと努力しています。」
「組体操では、肩車がなかなかできませんでした。」
この辺が特徴的でしょうか。
前者は、受動型のASDっぽい特徴、後者は発達障害によくある体幹の弱さが出ていると思います。しかし、これ以外には目立った特徴もなく、気づかれにくい子どもであったことがわかります。
例えば通知表で、「音楽会では、ピアノを担当し、両手で弾けるようによく練習しました。」とありますが、実際の所は、「ピアノは全然弾けないのに断りきれず受け入れました。家で練習している時、両手で弾けないことが自分の中で許せなくて、失敗したら頭を叩いていました。それで親を心配させていました。」といった感じでした。
この頃は、断りきれない性格と完璧主義に振り回されつつも、小学生がやることならなんとかこなせていたようです。友達も少なかったので、遊びで忙しいことがない点も幸いだったのでしょう。
好きなことを取り戻すには
先ほどのピアノの話でもわかるように、私は現在まで一貫して、苦手なことを無くせることこそが良いと思っていました。得意なことを今まで以上に伸ばしても、あまり意味がないと思っていました。親も心配をしてくれましたが、自分の異変にも勉強方法についても疑問を持たず、ただ「苦手をなくしてテストの点が上がった」という結果を求め、勉強していました。そのため、好きなことに時間を割けなくなり、いつしか「自分が好きなこと」を見失ってしまいました。
ちなみに現在も「苦手をなくす」ことには執着しており、ASD傾向強めなのに、「コミュニケーション能力を鍛えて、福祉系の企業で働く!」とか思ってしまいます。
そこで、最初にお話が出た通知表を活用できるかと思いました。通知表は、過去の自分を客観視してある、貴重な資料です。
通知表にある先生のコメントも、困った点だけではなく、ほめてある点に着目すれば、自分の得意や好きが見られます。
私の場合、都道府県PRのポスター作り、公民館見学での新聞づくりなどが好きでした。ポスターや記事を書くことが好きでした。
通知表を見たとき、好きを思い出した感覚で思わず涙が出そうでした。大切な何かを忘れてしまったのだと、気づいた瞬間でした。
好きなことを取り戻そう
通知表は、困り事の共有だけに使われるには、少しもったいないと思います。苦手の克服で、好きを見失ってしまったら、通知表を振り返ってみるのもよい気がします。
通知表だけではなく、過去に好きだったことが、1つでも見つけられたらよいな!またやってみようかな!!って思う気持ちが大切です。
ちなみに私がnoteを書き始めた理由も、新聞の記事を書くことが好きだったから、何か記事を書きたい!って思ったからです。下手の横好きでも、好きならええじゃないか。そんな気持ちで続けたいと思います。
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