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なぜ、今、編集脳が必要なのか?

人生の窮地に追い込まれ、どう抜け出したらいいのか分からず、ただ時間を過ぎるのを待つ…、かつての私のように、誰もが、こんな無力感を、1度は経験したことがあるのではないでしょうか。

では、人生の窮地から「抜け出せる人と抜け出せない人」、この2つの違いは、どこにあるのでしょう?

多くの抜け出せる人は、病気、仕事の挫折、人間関係のトラブルなどに対して、「何に気づくために、必要だったか?」「自分にとって、どんな意味があるのか?」と問い掛けています。

そして、「私は〇〇を学ぶために、この体験をする必要があった」と、ネガティブな出来事に隠れている価値を見つけ、自己を変革する機会として捉えています。

このように、過去の出来事と向き合って、意味づけ・解釈を更新して、成長の材料に転換できる脳を、私は編集脳と呼んでいます。

反対に、抜け出せない人は、過去のネガティブと解釈した出来事が、ネガティブのまま記憶に長期保存されています。

過去のネガティブな記憶を放置したままだと、その後、脳の認知機能に何かしらの影響が及ぶかもしれません。

事実、近年、65歳以下の若年性認知症が増えてきています。最初に症状に気づいた平均年齢は54.4歳で、50歳未満で発症した人の割合は約3割という、厚労省のデーターがあります。

ところで、『論語』の愛読者だった、明治時代の実業家の渋沢栄一は、このような言葉を残してくれています。

「四十、五十は洟垂れ小僧 六十、七十は働き盛り
 九十になって迎えが来たら 百まで待てと追い返せ」
 
33歳に、官僚から実業家に転身した渋沢は、40歳~50歳代で、数多くの事業を拡大していました。その渋沢さんが、今の日本人の中年の実情を知ったとしたら、何を思うでしょうか?
 
過去の出来事そのものは変えることはできませんが、人生は、過去の記憶の延長線上で生きることではありません。
 
その都度、自分で考え、決めて、行動するは、自分次第です。このような態度を選択することで、過去の記憶から自由になれます。
 
だからこそ、私は、こちらをご覧になられている皆さんにこう伝えたい、「靴紐を結び直せるように、いつでも人生を再生できる」と。
 
では、次のパートで、過去の記憶を編集する際の基礎として、「認知世界の成り立ち」について触れていきます。

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