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VALIS二次小説 理想が欲しくて 深脊界市編Main Story -040(Case of FEI)&エピローグ
お前は変わってるって言われた。
よく解らなかった。
みんなと一緒が良いなって思った。
頑張ってみた。
嫌われたくないなって思った。
自分だけで考えてみた。
嫌な気持ちになった。
気にするなと言われた。
嫌いなやつが出来た。
対処法を身に付けた。
『普通』に疑問を持った。
考えすぎと言われた。
『常識』がおかしいと思った。
間違ってると怒られた。
親に嘘を言われるようになった。
少しず
VALIS二次小説 理想が欲しくて 深脊界市編Main Story -039(Case of FEI)
――PM19:56――深脊界市復興公社本社ビルエレベーター内。
VALIS(と追加で存流&明透)の深脊界市PRライブ当日。復興公社隊と対立してから3ヶ月経ったこの日、―――ようやく最後の戦いを迎える。
この3ヶ月は本当に多くのことがあった。 公社隊の戦力を削ぐ為に関連施設を襲撃し、その過程で過去にプルノという偽名を使って交戦していたTypePや、元アメリカ軍のア
VALIS二次小説 理想が欲しくて 深脊界市編Main Story -038(Case of FEI)
【深脊界市の正体とVALISの“力”に関するレポートおよび復興公社隊の目的と、それらを用いた偽造生命の処分法】
深脊界市とは、現実世界とは別次元に存在する未発達の理想郷である。 この理想郷を維持する為には、現実世界に住まう人々の『理想』を街の中央に聳える巨大な樹木、『生命の木』に収束させる必要がある。 収束させた『理想』は一種のエネルギーとなり、深脊界市の多くの都市機能に活用す
VALIS二次小説 理想が欲しくて 深脊界市編Main Story -034(Case of FEI)
フェイを『殺害』し終えたアーロンは、輸送隊の護衛を応援に来た部隊に任せ、ヘリで自身の拠点に帰投していた。
(フェイ。元VALIS専属護衛で、身体操作系“能力”偽造生命を有する...........確かに危険だった)
公社隊から依頼を請けていたアーロンは、フェイの大まかなプロフィールを知らされていた。
(だが、いくら“能力”が強力であっても奴自身は戦い慣れていなかった。あの程度なら護衛は務まら
VALIS二次小説 理想が欲しくて 深脊界市編Main Story -032(Case of FEI)
TypePHENOMENON。現象の名を冠する、公社隊の実力者。
プルノとして戦闘したことがあるだけでなく、自動再成を見られた以上、こちらが使える手札はかなり少ない。加えてあらゆる現象を操作出来るなら、ほぼ確実に苦戦を強いられることになる。
それでも勝たなくちゃいけない。俺の居場所を取り戻す為に。
実を言うと、これまでの偽造生命は何一つ本領を発揮出来ていない。 何故なら、1週間前までVA
VALIS二次小説 理想が欲しくて 深脊界市編Main Story -031(Case of FEI)
(そう来るか.............)
これまで戦っていたプルノという“S”のメンバーが、まさか2ヶ月前にVALISと存流に深脊界市のPRライブを依頼した公社隊の片割れだったとは.............. 確かに“S”と公社隊は同じ組織だし、プルノは身元割れ防止の為に声を加工していたが、まさか同じ人に2日連続会い、加えて戦闘までしていたとは思わなかった。
(本当にコイ
VALIS二次小説 理想が欲しくて 深脊界市編Main Story -029(Case of FEI)
ソートに“S”――――深脊界市復興公社の真実を知らされた日から1週間、偽造生命に造り出した蝶を使って深脊界市全域の情報を片っ端から集めた。各建物の数やその配置、地形や住宅街に住む人の人数に、その人の職業など。とにかくなんでもだ。
これからの目標は3つ。
1つ目。VALISと存流の7人と合流して、これまでのこと、ソートのこと、自分のことを全て余さず話す。
2つ目。公社隊の連中をぶっ潰して、俺も
VALIS二次小説 理想が欲しくて 深脊界市編Main Story -028(Case of FEI)
考える。ただひたすらに、考える。今のフェイにはそれしか出来ない。
自分が今までしてきたことはなんだったのか。
VALISと存流は自分のことをどう思っているのか。
ソートは初めから自分を消そうとしていたのか。
そもそも、何故自分はこんな目に遭っているのか。
自分もVALISと同じだ。一言で言うなら、現実世界が嫌で逃げてきた。ただそれだけなのだ。それなのに何故、自分だけがこんな目に遭ってい
VALIS二次小説 理想が欲しくて 深脊界市編Main Story -027(Case of FEI)
【注意】
今回は一部、本編完結後に投稿予定の短編集のネタバレが含まれています。読了の際は、予めご了承ください。
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「普通」というものが解らなかった。
昔から「自分は自分」として生きてきたし、何より他の人間がどう考え、どう判断しているのか理解出来なかった。 だからこそ、物心ついて間もない頃から常