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私の不倫日記:15章「言い訳作戦と彼女がくれた一枚の写真…」

彼女にけもののように後ろから交わり、私は激しく腰を動かしていた…

「ヨーコの中ぐしょぐしょで、すごく気持ちいいっ! あかんもういきそうやっ!」

「ええよっ! いっていって! 私の中に出してーっ!」

 絶頂を迎えた私は、ヨーコの尻を押し開き深く自分を突き入れたまま、彼女のちつ奥深くに射精した…
ビクンビクンと何度も放出する私…
 ヨーコは私の精液を最後の一滴までしぼり取ろうとするように、自分のちつを何度もめ付ける…

 終わった後、互いの汗と体液のにおいいが充満した部屋で二人はからみ合ったまま、ベッドに横たわっていた。

ヨーコは私の腕の中で、うっとりとした声で言った。
「今日のセイジさん、ものすごい激しかった…
めっちゃ動いてくるんやもん、まだアソコがジンジンしてるぅ…」

私もまだ息を切らしながら彼女の耳にささやく。
「ヨーコの中がメチャメチャ気持ちよかったから…」

突然、ヨーコがわれに返ったように大声で言った。
「…ちょっと待って、今何時?」
彼女はとてもあわてているようだ。

私は枕元に置いていた腕時計を見てヨーコに答えた。
「えーと、5時少し過ぎてる。」

「うそっ! どうしよう…、もう時間過ぎてる…」
ヨーコは文字通り、頭をかかえこんで言った。

「どうしたん? 時間まずいんか?」
ヨーコのあわて様に、私も心配になってたずねた。

「今日5時に旦那だんなが帰ってくるねん… それまでに私は帰ってなあかんのに…」
ヨーコはふるえながら言う。

「すぐ服着て帰るんや!」
 私がベッドから飛び降りて言うと、ヨーコは絶望したように首を横に振って私に言った。

「あかんねん… うちの旦那だんな、時間にすごくきびしいねん… 私が自分の帰る前に家におれへんかったら、すっごい怒るねん… もう…あの人、家に帰ってると思う… 間に合わへんねん。」
さらにふるえているヨーコの肩を抱いて、私が言った。

「ごめん、ヨーコ… 僕が調子に乗って時間も考えんと、やり過ぎたんや…」
まったく私が悪いのだ。

「ううん… 私も悪いねん、セイジさんとの久しぶりのセックスすっごい気持ちいいから…夢中になってた…」
 ヨーコは私にとってはうれしい事を言ってくれているのだが、今はそんな場合ではない。

「うーん、どないしよう…? 僕が君の家に行って謝る…訳にはいかんもんなあ…」
 私はふざけているのではない。ヨーコにだけ責任を負わせたくなかったのだ。

「あほっ、二人とも殺されるで!」
 ヨーコもふざけてるわけではなさそうだ… 彼女の真剣な目が真実を物語っていた。

「うーん…」
二人は全裸で一生懸命考えた。

「こんなん、どうやろ?」
私は思いついた事をヨーコに告げてみる事にした。

「えっ? どんなん?」
ヨーコはわらにもすがる様な面持おももちで私を見つめている。

「今日、ヨーコは用事で出かけたことになってたんやろ?」

「うん… 旦那だんなにはそう言うてある。」

「用事がんでから車で家に帰る途中で、君は気分が悪くなったことにするねん。運転するのが危険やと思うくらいに。」

「うん、うん、それで?」
ヨーコの顔が、希望の光を見つけた様に少し明るくなった。

「それでな、運転してて事故を起こしたらあかんから危険やないところで… たとえばコンビニの駐車場な。そこに駐車して気分がすぐれて運転出来るようになるまで、身体を休めてた。だから、帰るのが遅れたんやって言う事にするねん。それでどうやろ…?」
私はヨーコの顔を見つめながら、少し不安な気持ちで聞いてみた。

 この言い訳が成立するというのは、今ではちょっと無理のある気がするだろうが、当時はスマホもガラケーも無かったという社会事情を考慮していただきたい。
 外出先から自宅に連絡を入れる手段が当時は無かったのだ。もちろん、公衆電話はあったが気分の悪くて動けない人間が、果たして電話ボックスを探してそこまで電話をかけに行けるだろうか? 

 いささか無理のある論理でごまかそうという、個人の連絡手段が限られていた当時だからこそ使える姑息こそくな手段…

ヨーコは顔を輝かせて私に言った。
「セイジさん、天才っ! ちょっと無理やりな気もするけど、それしかないもんねっ。」

二人は大急ぎで身支度みじたくをし、ホテルを出た。

今日もヨーコの運転する車に乗る二人だが、
「僕はここまででええから、君は早く家に帰りっ!」
 そう彼女に言い、途中で車をめさせ私は降りた。私を送っていると遠回りになり、さらに時間がかかってしまう。

「うん、ありがとっ! また必ず電話するわっ!」
言い残して、ヨーコは車で走り去った…

ヨーコが心配だが、どうすることも出来ない自分がもどかしかった。
私のせいだ…
私が彼女の身体を何度も求めたから…

でもヨーコの身体を離したくなかった…
いつまでも彼女を抱いていたかった…

 ひょっとして、私はこうなることが分かっていてヨーコを求め続けたのだろうか…? そんな考えが、ふと頭をよぎった。
 ヨーコを自分だけの存在にしておきたい私は、彼女が夫と別れて自分のモノになってくれればいい…と、頭のどこかで考えていたのではないのか?
自分でも分からない…

分からないが、ヨーコが苦しむ姿は見たくはないし、考えたくもない。

 私は自分の立てた作戦が、ヨーコに成功をもたらす事を祈りながら、とぼとぼと一人帰途きといた…

       ********************       

そもそも、この日の始まりはこうだったのだ…

 前章で二人が写真を撮影したことは述べたが、今日ヨーコが会うなり私に言ってきた。

「写真出来たよっ!」

と、うれしそうな笑みで顔をいっぱいにして、出来上がった写真を私に手渡してくれた。
私も同じように満面の笑みを浮かべて受け取った。

「どれどれ、どんなんっ?」

ホテルの一室で撮影した、情事前のカップルの平凡な写真…
私達以外には面白くもなんとも無いだろう。

だが、私達にとっては、やっと手に入れた相手の写った写真である。

一緒に写った二人…
同じ空間で肩を寄せ、抱き合い、キスをしている写真…

そして私が撮った水着姿のヨーコの写真もある…

私は狂喜乱舞きょうきらんぶせんばかりにうれしかった。

私はヨーコをその場で抱きしめ、キスの雨を浴びせた。
 苦しいはずの彼女はうれしそうに笑いながら、されるがままに私の喜びを受け止めていた…

そして、ヨーコが私を押しとどめて言った。

「ちょっとストーップ!」

「何?」
私は首をかしげてヨーコに聞いた。

すると彼女は
「これもセイジさんにあげる。」
と言って別の1枚の写真を撮り出して私に手渡してきた。

「んっ? これは…?」
私は写真を受け取り、よくながめて見た。
 そこに写っているのはやはりヨーコなのだが、今の彼女と少し違っているようだ… 目の前のヨーコと写真の彼女を見比べた。

「んん…?」

ヨーコがそんな私を見て笑いながら言った。
「それ、私が20歳の時の写真…
まだ結婚する前のやで。セイジさん欲しがってたやん。」

私は、今よりも6歳若いヨーコの姿を写真の中に見た…
今も美しい彼女は、当時もやはり美しかった…

 今よりも気の強そうな笑顔で、20歳のヨーコがカメラ越しに私を見つめている… 当時の彼女は若さがはちきれんばかりで、怖いものなんて何もないぞといった表情が顔に表われていた…

私はいつもヨーコに言っていたのだ。
結婚前の君と出会いたかったと…
でも、写真の20歳の彼女は果たして当時の私とつきあってくれただろうか?

 私はそんなことを考えながら、ボーっと写真の中で笑う20歳のヨーコを見つめていた。

「どうっ? 若い私は… なあ…?」
 ヨーコが私のひたいに自分のひたいを押し付けてきて、鼻と鼻をくっつけ私の両ほほを両手ではさみこむ、いつもの彼女お得意の「問い詰め」のポーズで、私の目をのぞき込みながら問いかけてくる。

綺麗きれいや… こんなに美しい女の人、見たことないわ…」
私はため息をつきながらつぶやいた…

ヨーコは「問い詰め」のポーズのまま微笑ほほえんで私に言った。

「今、目の前におるやんか。
 ふふふ、持ってきてよかった… セイジさんにあげるから宝物にしてな!」

そういうと、今度はヨーコが私にキスをしてきた…

自分の舌を私の舌にからめ、甘い唾液だえきを私の口にそそぎ込んでくる…
積極的な大人のキス…

私の目の前にいる、実物の26歳のヨーコ…
 20歳の頃よりも、大人の人妻の妖艶ようえんな魅力が加わり、さらに美しさを増している…

 目の前にいる現実の美しい人妻からの、とろけそうに甘いキスは若い私の性欲の導火線に火を付けた…

私の頭の中で、理性のタガがはずれる音がした!

こうして、今日の二人の愛の饗宴きょうえんが始まったのだ。
二人はまるで狂ったように、時間を忘れて互いの身体をむさぼり合った…

誰も邪魔することの無い、二人だけの時間…
二人だけの空間…

二人は相手を堪能たんのうするまで味わい、交わり、果てた…

その結果…
ヨーコは今、自宅に向けて懸命けんめいに車を飛ばしている…

気を付けて、ヨーコ…
愛しいヨーコ… 誰よりも愛してる…

 私は愛するヨーコの写真を胸に抱き、走り去る彼女の車を見つめてつぶやいた…

そして、いろんな意味でヨーコの無事を祈った…

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