川津桜満開を見て想う事あり

川津桜を見に行った
満開が見事だった
今が見ごろと大勢の人々が愛でる

その一方で…
遠く離れた彼の地では
人々が逃げ惑まどい
爆発が繰り返されている

我が国でも
戦いくさが繰り返された
この美しい桜の根元にも
多くの屍しかばねが埋うまっているのかもしれない

しかし今
この美しい花を見て想うのは
日本人で良かったという事だ

風流…

桜の花見を楽しむ
こうした当たり前の
日本人の風習がコロナ禍で
寂しい事になっている

春なのに…

人間はコロナと戦っているのだ
戦争ともいえるほどに…

それなのにこの時世に
同胞同士で殺し合う
馬鹿げた行為を
今しなけらばならないのか？

人類未曽有の危機
コロナ禍の今…
血を流さなければいけないのか？

愛する家族と引き離され戦う男達
その男達を想い
遠い地で穴の中で
戦火に震える家族達

学校が…病院が焼かれていく
原発にまで砲火を浴びせる
狂った者の命令で…

何故だ…
何故そんな事をする？
話し合えないのか？
桜を見て酒を飲みながら
平和に話せないのか…？

今…
彼の地で人々はコロナと戦い
同胞とも戦う

桜よ…
美しく咲く川津桜よ
君の美しさを彼の地の人々にも
見せてあげたい

国を越えて
人種を越えて
戦争の最中の
彼の地に住む人々に…

ミサイルや銃弾ではなく
花びらの雨を
降り注がせてあげたい

そう想って桜を見た
気が付くと…
涙が流れていた

ああ、桜よ…
美しい川津桜よ

いつまでも…

春が来るたびに
その美しい姿を見せてほしい…