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医療や看護のフィールドでジェンダー平等に取り組むための一歩を踏み出した助産師の話

ジェンカレゼミ生インタビュー5人目は、助産師のんさんです。

ジェンカレとは

ジェンカレとは、各分野のトップランナーの講義やワークを通じてジェンダーについて包括的に学び、受講生がジェンダー平等な未来を拓くことを目指す次世代のサードプレイスです。

2022年から開校され、13回にわたる講義やワーク、ジェンダー平等社会実現に向けたMAP(My Action Plan)の作成など、一方通行な講演・イベントではない独自のカリキュラムでスタートしました。その中で、昨年は約30名のゼミ生が第1期生として卒業し、現在もそれぞれが各々の分野で活動を続けています。

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助産師のんさんのプロフィール

名前:助産師のん
年齢:28歳(当時)
出身:広島県
職業:助産師
興味関心のあるジェンダー課題:セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)や包括的セクシュアリティ教育(CSE)、妊娠出産育児とジェンダー

Q1. ジェンカレゼミ生になろうと思った経緯を教えてください。

セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(以下、SRHR)や包括的セクシュアリティ教育(以下、CSE)について学ぶ中で、ジェンダー視点が欠かせないことに気が付いたものの、これまで独学でしか学んできていないジェンダーという学問に対して率直に自信がないため、ここでしっかり学ぼうと思い、意を決してジェンカレゼミ生に申し込みました。

また、これまでSRHRについて周知する活動やCSEにかかわる中で、実効性のあるアクションや情報発信ができていない焦燥感や、課題解決につながっていないのではないかという葛藤から、フロントランナーのみなさんの考えに学び、主体的に自己のアクションを起こしてみたいとの思いも強くありました。

Q2. ジェンカレゼミ生になって良かったと思ったことを教えてください。

MAP(My Action Plan)作成の上で自己分析に力を入れたことで、どこか、独りよがりだった自分にも初めて気がつくことができ、人生のターニングポイントになったと思えるくらい、ジェンカレゼミ生になってよかった!と思っています。

ジェンダー平等に向けたMAPを作成するうえで、どれだけ背景分析をしても社会課題に対する、自分ごと化やその課題のためにすべきアクションが整理できず行き詰まりを覚えた時期がありました。しかし、そのときに、メンターや、運営の方に何度もメンタリングしていただいたことで、初めて、自分自身の潜在的な自己承認欲求に気が付くことができました。

そのことに気が付いてからは MAP作成を仲間とともに行ったり、いろいろなゼミ生に直接MAPについて聞くオンラインミーティングを設けるなど、仲間との交流を意識するようになりました。

この経験のおかげで、ジェンカレの仲間と真の協働ができるようになり、自己特性を内省することにつながったので、本当にジェンカレに感謝しています。

Q3. 学びになった、興味深かった講義があったら教えてください。

大崎麻子さんが担当された『世界共通目標としてのジェンダー平等』という講義です。

これまで、ジェンダーについて気になっていましたが、どうしてジェンダー平等が今注目されているのか、そもそもジェンダー平等であるということはどういうことなのか、という視点で「人権」について学びなおすことができたことはとても重要でした。世界共通目標の中で、どういった課題が日本にあるのか、世界からみた日本はどのような国なのか、ということも、宿題や講義を通して、改めて構造的に学ぶことができました。

(ジェンカレ受講期間(前半)は入院をしていたのですが、入院期間に受講できたことで、自分の作成するMAPへのヒントも得られました!) 
 
またミニゼミや自主企画のジェンカフェ参加ができたことで講義以外にも、様々な分野を共有できたり、それぞれのゼミ生の関心の深い分野について共有できたことも大変貴重な時間だったなと思います。

Q4. ジェンカレで作成したMAP(My Action Plan)について教えてください。

ジェンカレゼミ生のプログラムの中で私が最も楽しみにしていた、MAP作成においては、「 日本一ジェンダー平等を大事にする産科病棟を創るために、#ベッドサイド性教育に取り組む」という、アクションプランを作成しました。

助産師として女性や赤ちゃんとその家族に携わっていく中で、新生児期から性別ごとに色分けされた表示を示し、その色をもとにジェンダーの雨(ジェンダーバイアスを刷り込む呪いの言葉)を降らせる周り看護者の様子に嫌気がさしていたということが私の課題意識としてありました。

そこで、女性と赤ちゃんとその家族にとって身近な看護職がジェンダー平等の視点を持って看護を提供できるようにすること、そして、「妊娠/出産/産後からできる、ジェンダー/セクシュアリティ教育のきっかけづくり=ベッドサイド性教育」を提供できるようにしていくことをMAPとしてまとめました。

Q5. ジェンカレ終了後から現在までに取り組まれていること、取り組みたいと思っていることがあれば教えてください。

ジェンカレでMAP作成をしたことで、より積極的に #ベッドサイド性教育に取り組むようになりました。病院は非日常な場所でありながら、その場で過ごす人にとっては生活の場になります。そのなかで、患者にとって、そして同職種や多職種とともにどうすれば、よりジェンダー平等意識をもった医療現場づくりができるかという、日々挑戦の連続です。

また、SRHRとジェンダー平等概念がどう関わり、どう社会問題を引き起こしているのかについて学び直せたことでこれまでは取り組めていなかった「ジェンダー平等」という概念を意識した包括的性教育の実践や勉強に取り組めるようになりました。特に、ジェンカレゼミ生である助産師の仲間と助産師向け勉強会が開催できたことはとてもとても感慨深かったです。ちなみに、この勉強会の様子はジェンカレ仲間がグラレコしてくれました。

今後もこの視点を忘れずに包括的性教育の実践を継続していきたいと思います。

そして、めちゃくちゃ苦手意識があったジェンダーに関する分野のイベントや、勉強会の参加に積極的になったことも小さな取り組みかもしれないけれど、今後も大事にしていきたいなと思っています。

Q6. あなたが考えるジェンカレの魅力を教えてください。

自分自身のフィールドにおいてジェンダー平等を実現するためにはどんなことができるか、とことん仲間やメンターなどいろいろな人の支えと学びを通して考えることができることです。

私の場合は、性教育実践にジェンダー平等という概念を活かしたいという気持ちで、ジェンカレのゼミ生になることを決めていましたが、MAPを作成する過程で、より、ジェンダー平等な未来を拓くためには、医療の現場でできるアクションがあるのではないかという考えにいたり、実際のMAP作成までいきつくことができました。

ぜびぜび、包括的性教育に携わっている皆様はもちろん、医療現場からジェンダー平等を達成したいという、医師・助産師・看護師、その他医療従事者のみなさまが今後受講されることで、一緒に課題に取り組めたら、より嬉しいなと思います。

もちろん、医療現場からジェンダー平等を達成したい!という思いを強く持っていなくても、患者さんとのかかわりの中で活かせることが沢山あります。患者さんに対して、男らしさ女らしさを知らず知らずのうちに押し付けたり、性別によって生活や行動をジャッジしてしまうことのない、ノンジャッジメンタルで、その人らしさを支える医療を届けるために、是非受講してみてください!きっと、対象者や利用者の方にとって満足度の高い医療を届けるためのヒントになると思います。 

そして、もう一つ、ジェンカレの忘れてはいけない魅力として、素敵な出会いと学びによって自分自身がエンパワーメントされるということがあります。ジェンカレ修了後もゼミ生や、フロントランナー、メンターとの交流は継続されており、私自身、エンパワーメントされ続けています。

これからジェンカレ二期も開講されることで、このご縁の輪が広がり、ジェンダー平等な未来を拓くことにつながるのだと思うと本当にわくわくします!


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