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第470回:東証のシステムダウン、トランプ大統領のコロナ陽性、BitMEX社の告発

今週は、ここ最近で稀に見る激動の一週間でした。本稿のタイトルにもさせて頂きましたが、世界的にはなかなかのビッグイシューが連続して発生しております。順を追って世相を解説していきたいと存じますが、そんな激動のさなか、ビート社においても今後の事業戦略に非常に重要な開示をさせて頂きました。内容は、第二種金融商品取引業を営む東京都市管財社との提携、香港のABC社が展開するアセット・マネジメントの連携、そして、コインパートナー社の有料会員サービス“テストプランの開始”です。

株式会社東京都市管財との協業に関する基本合意書締結に関するお知らせ

10月より仮想通貨サロン有料プランを提供|親会社BHLが投資顧問業を持つ(株)東京都市管財と業務提携を締結

仮想通貨メディア コインパートナー オンラインサロン

前回のコラムでもご紹介したように、ビート・ホールディングス・リミテッド社の本業は“投資業”であり、その業に、ライセンシング・IPと、ブロックチェーンの技術優位性を掛け合わせ、企業価値を高めていくことが事業戦略の本筋となります。アジア、特に日本国内において投資業を活性化し、より高度な収益機会を拡大するにあたり、金融業の正規ライセンスは無視できるものではありません。単純なエクイティ・Debtファイナンスの案件であれば都度判断すれば問題ありませんが、中期的、長期的、安定的に収益機会を確保できる案件には、どうしても金融業正規ライセンスを有しておくほうが交渉上有利になることがあります。実際に、幾つかご相談を頂いている優良な案件には、ライセンスに基づく事業が必須のものも含まれます。また、当社は重要な子会社としてコインパートナー社(旧コインオタク社)を有しており、これまでメディア事業を中心に推進していたコインパートナー社は、前述したリリースに基づき、有料サービスの大枠を固め、テスト的に10月より運用を開始しております。厳密には、暗号通貨と金融商品はイコールではありませんが、改正資金決済法、そして金商法を見るまでもなく、現時点では、暗号通貨は限りなく金融商品に近い性質として法解釈がなされると解釈するのが常識的であり、その点においても金融業正規ライセンスとは切っても切り離せない関係にあります。
こうした状況を踏まえ、東京都市管財の慶田社長とご縁を頂き、これまた遠隔会議を中心としながら互いの協業を推進することに合意ができましたので、今回の開示に至りました。両社間の協議では、最終的にグループとして一緒に事業を運営することも視野に入れた広範囲での基本合意がなされましたので、そうなってくるとビート社の企業価値は更に高まることとなります。もちろん、東京都市管財社の本流は不動産領域ではありますが、それを差し引いても、投資助言、代理業、第二種金融商品取引業を正規業者として有する企業と同じチームになれることは望外の喜びであり、多少時間調整は必要ですが、しっかりと実現に向けて取り組む所存です。

また、時折しも同じタイミングで、香港に在するABC社のアセット・マネジメント業とも連携することが決まりましたので、同じリリース内で展開をさせて頂きました。守秘義務がありますので詳細は割愛させて頂きますが、ABC社の展開するファンドの運用成績は、平均的なそれの10倍程度のパフォーマンスを有する強烈なものであり(実数値を見て確認致しました)、“BitMEXなどの自己口座”に、“API”をつなぎ込んで、“自己口座にて運用していく”、という、リスク回避においては鉄板のモデルとなっております。原則、暗号通貨市場での運用となりますが、ベンチマークしているのはフィアット通貨建ての利回りであり、いわゆるクオンツファンドのロジック(定量分析)を適用しています。従って、暗号通貨が極端に下がったとしても、フィアット通貨建ての利回りを死守する構造になっています(実際、暗号通貨下落局面でもかなりのパフォーマンスを上げておりました)。暗号通貨界では誰もが知るブランドの資産管理会社などからも預かり実績があり、こうしたファンドを当社やコインパートナーのエコシステムを通じて紹介していくことも、事業全体のスキームにおいては非常に意味があると思います。こうした取り組みにおいても、東京都市管財社の助言を受けながら適法性に準じて事業を推進できるのは、ビート社の強みであると思います。

コインパートナー社側では、有料会員サービスのリリースに向けて、10月より料金プランを改めて定義し、改めてこれまでの無料サロン事業の一部有料化を図るリリースを展開させて頂きました。本件を皮切りに、いよいよコインパートナー社のビジネスモデル・収益ストラクチャがガラッと変わり、一部会員サービスの有料化を図ることで、“メディア収益×広告収益×サロン安定収益”の3ラインが確保されることとなります。また、この3ラインに、“暗号型クーポンFAVN”を活用した独自トークンのエコシステムも構築を急いでおり、例えば記事を読むとFAVNがもらえる、記事にいいねをするとFAVNが送れる、といった技術実装も最短で進めております。これらが実現した暁には、全く形の変わった新しいメディア事業が生まれることとなり、最速でバックアップしております。

こうした、BTSのリリースに次ぐ“当社企業価値向上に向けた有意な取り組み”を展開できたわけですが、その翌日まさかの東証システムダウンによる全銘柄取引停止となってしまい、市場反応は確かめられずに一日が終わってしまいました。涙 運も含め、力不足で大変申し訳ありません。それにしても東証で全銘柄が終日取引できなくなるのは個人的な体験では初めてであり、過去10数年の記憶でもなかったのではないかと思います。世界的なニュースでしたね。

参考1)東証、原因究明急ぐ 専門家「管理甘い」―取引正常化に安堵感

参考2)東証、バックアップ弱さ浮き彫り 8年前の障害に類似

参考3)経営責任、原因究明後に明確化 富士通に賠償求めず―東証社長会見

ビート社としては東証に上場させて頂いており、財務局含め、日頃の開示等のご指導を頂きながら経営に邁進させて頂いている立場なので、いち営業日とはいえ終日取引が止まることによる経営への影響は甚大ではあるものの、その原因如何には関心がなく、ともかく正常に取引が再開できることを何より優先して頂くこと、そして、早期復旧ができることを祈っておりました。結果、金曜日時点で取引再開に至り、ひとまずは安心した次第です。経営陣皆様の記者会見も拝見させて頂きましたが、横山CIOの深い知見と判断力はネット上で称賛されるだけのものであり、富士通に賠償を求められない姿勢もバイアス抜きに素晴らしい対応方針であると感じました。流石、世界の東証ですね。以後、システムも安定性を増すものとなり、我が国がアジアの金融街の窓口になれるよう、その第一歩になればと強く祈念しております。

なお、東証のシステムがブロックチェーンになったら安全なのでは、というご質問も幾つか頂きましたが、結論から言うと東証のARROWSが捌ける注文量をブロックチェーン(オンチェーン)で対応することは不可能です。今回のバックアップエラーが何故起こったかはともかく、システムとしてはARROWSは非常によくできていて、流石に世界各国のヘッジファンドによるHFTに完全対応するだけあります。これだけの取引量を裁くのはブロックチェーンでは不可能。取引の改ざん防止やなりすまし防止にはブロックチェーンは有用ですが、膨大な取引を瞬時に裁くのはオフチェーン(ブロックチェーン外)でないと不可能です。

そんな慌ただしい日から一夜明け、金曜日にトレード再開となったら直後に世界を震撼させるツイートがトランプ大統領から発出されました。ニュースや記者会見ではなく、トランプ大統領が自らのツイートでコロナ感染を流布した、というのが、時代ですね。

参考4)トランプ夫妻、コロナ感染 大統領選1カ月前、再選に打撃

参考5)トランプ氏、米軍医療施設に数日間入院 「確実に治す」

参考6)高齢・肥満のトランプ氏、コロナ重症化の危険性は?

さて、このニュースが世界を駆け巡った直後、バイデン氏が優勢だ、との声が非常に多くなりましたが、結論から申しましてまずそれはありません。前提条件としてトランプ大統領が重症化する、あるいは有事に至る、ということがない限り、トランプ大統領のコロナ感染はトランプ大統領当選に大変有利に働きます。小職はむしろ、『トランプ大統領は選挙対策のためにわざと感染したのでは?』と邪推するくらい、ポジティブなイシューです。理由は以下の通り。

1.バイデン氏が勝つための唯一の策は、あと二回の討論で、ボケていないことを証明すること(つまり防衛戦略しか勝機はない)
2.トランプ大統領がコロナ感染をしたことで、二回の討論は中止に(バイデン氏、唯一の勝機を失う)
3.トランプ大統領が米国経済を急速に復活させ、世界での戦争・紛争を止め、米中貿易摩擦を生みながらも中国に圧力をかけているのは絶対事実(米国民もこれは認識)
4.基本的に、トランプ大統領がコロナに罹ることで、保守の票はまとまり、対中国への嫌悪感が増す
5.基本的に、米国民の愛国心はとてつもなく、アジアで生まれたウイルスが自由の国のアメリカ人を脅かすというシナリオは、国民性として絶対に許せない(毀誉褒貶あるアメリカ人>アジア人、だから)
6.従って、トランプ大統領がコロナで悪化すればするほど、つまり選挙活動を妨害されればされるほど、米国民の支持はトランプに切り替わっていく
7.最悪、トランプ大統領の症状が改善せず大統領選挙が延期になった場合、米国内の企業が開発した新薬によりトランプ大統領が復活した、となれば、100%に近い確率でトランプ大統領は圧勝する(アメリカ人はシンプルなロジックを好むので、ピンチを乗り越えたヒーロー、というシナリオが大好き)

以上から、トランプ大統領が負けるというシナリオは、コロナの症状が悪化し更なる有事に至る以外、現時点で考えられません。保守系の最高裁判事の任命も終えており、万が一、バイデン氏当選の報が出れば、不正選挙調査請求をかけてくることでしょう。従って、トランプ大統領が負ける理屈はありません。また、トランプ大統領コロナ感染に伴い、株式市場も一時的に下落に見舞われましたが、前記の考察の通りであるため下げ幅は知れていること、(実態景気の更なる悪化に伴い)過剰流動性相場はこれから更に加速することから、むしろ買いのチャンスが到来すると思慮します。

もちろん、油断は禁物ですのでトランプ大統領の健康状態や回復状況は逐次モニタリングが必要ですが、大まかな見立てとしてはそう間違っていないと思います。むしろ、個人的には、こうしたビッグニュースに隠れたBitMEX告発事件のほうが、よほど次世代に禍根を残すインシデントではないかと考えます。

参考7)BitMEXの「米国法逃れ」で逮捕事例、何があったのか──ビットコイン下落要因に

まず記事を見て直感的に違和感を抱いたのは、米SECではなく、米商品先物取引委員会(CFTC)が仕掛けたのか、という点。そして、米国法で他国在住者も逮捕していくとなると、犯罪者引渡条約を締結している各国と連携して、暗号通貨大手取引所を片っ端からしょっぴく可能性があるな、という点。最後に、何故CFTCがここまでやったか、という点。恐らくは米国内で悲願のビットコインETFを組成したい、そのために流動性を阻害している外国取引所を片っ端からしょっぴく、その後で、ビットコインの米国内流動性を確保し、ETFを組成する、という思惑があるのだと思いますが、それにしてもBitMEXの告発(逮捕状、逮捕)は相当に衝撃でした。レバレッジ取引においては世界的に有名なBitMEXがやられたとなると、その口座で取引を行ってきた投資家の今後の動向も気になりますし、何より他の大手暗号通貨取引所にも捜査の手が及ばないか心配です。本来であれば暗号通貨・ビットコインの取引は相対取引であり私有財産の交換に過ぎないわけで、取引所を通す必要すらないのですが、暗号通貨/法定通貨のスワップ(両替)をするには大規模な流動性プールが必要で、取引所は、交換業というよりむしろ流動性プールとしての存在意義があります。今回のBitMEX事変により、ハイレバレッジ取引の減少、流動性プールの減少に繋がると、当然ビットコインを始めとする暗号通貨は、大規模に下落します。時系列的には、トランプ大統領のコロナ感染による市場下落の前後に発生した事件なのでどうにも気持ちが悪いのですが、コトの推移を見守るまでは、大掛かりなロットで暗号通貨の投資はしないほうが吉、なのかもしれません。

どのような法解釈があろうとも、暗号通貨が今後、金商法、金融商品としての規制対象商品になることは間違いなく、その取扱をする以上は、各国国家の認めた正規ライセンスは必須です。暗号通貨で言えば仮想通貨交換業。金融業で言えば第一種・第二種金融商品取引業。BitMEXの例を見れば分かる通り、海外だから安心、というロジックも通用しません。米国外だろうと、やられる時はやられます。正規ライセンスを有する業者でなければまっすぐに事業展開ができない以上、適法性に則った経営が必須です。その意味では、前述したビート社の提携には、改めて本質的な意味・価値があると痛感致しますし、今後もこうした関連法案を精緻に注視しながら、守備力高めの攻撃力最大値で、事業推進を行って参りたいと存じます。

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【ご案内】
ビートホールディングスリミテッド社ではApp store及びGoogle Play上で、CMWT及びInouをご提供しております。機能改善に向けたご要望を頂くために、ユーザー様からご意見・ご要望を頂きたく、ダウンロード頂いた暁には、beat9399(CMWTの小職のユーザー名)ですので、是非、小職まで、コンタクト頂ければ幸いです。

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Beat holdings limited(9399)CEO。早稲田大学商学部卒。実業家としての経験を活かし、複数の上場企業における投資銀行/バリューアップ業務を豊富に経験。2016年衆議院予算委員会における中央公聴会にて、最年少公述人として日銀の金融政策に関する意見を述べる。
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