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なぜ眠気が起こるのか、
前回書いた「概日リズム」と
もう1つのシステムがともに働くことで
私達の眠気をコントロールしている。

そのもう1つというのが
「睡眠圧」
というシステムである。

私達が朝起きた瞬間から
脳内ではアデノシンと呼ばれる
睡眠物質が溜まっていく。

溜まったアデノシンが脳内で受容体というものに
付着することで眠りを促すようになっている。

朝起きてから15~16時間経過するころに
脳内のアデノシンが最大になり、
睡眠圧が高くなって私達は眠くなる。

そのタイミングで寝ることができれば、
深い睡眠を取ることができ
1日溜めた睡眠物質をしっかり解放させることができる。

例えば、こういう経験をしたことはないだろうか?

睡眠不足が続いた時に
いつも寝ている時間ではないタイミングで
眠くなる。

はたまた、
夕方にうとうとして寝てしまい
夜寝れなくなる。

それらは脳内のアデノシンが大きく関わっている。

睡眠不足のせいで脳内のアデノシンが
解放されずに翌日に持ち越されてしまい、
いつも寝る時間でないときに睡眠圧が高くなり眠気がきてしまう。

また、
夕方少しの仮眠でせっかく溜まっていたアデノシンが少し解放され、
脳内のアデノシンが減ったことで睡眠圧が下がり眠気が起きなくなる。
そこからまた眠気を起こすには
それなりにアデノシンを溜めないと眠気はやってこない。

という具合に睡眠を考える上で
この『睡眠圧』も
とても重要である。


そんな中でアデノシンが受容体に付着するのを邪魔するものがある。

それが「カフェイン」である。

カフェインは脳内でアデノシンが付くはずだった受容体に付着して
アデノシンが付着できない状態を作ってしまう。

そうなるとアデノシンを解放することができず
起きるはずだった眠気が起きなくなる。

カフェインは摂取して約20分後から眠気を遠ざけるように働き始める。

さらに、体内に入ったカフェインが
体内から半分減るのにも5~6時間は掛かる。

ということは、
夕方6時に飲んだコーヒーで摂取したカフェインは
夜中の0時になっても体内には半分ほど残っていることになる。

まさか夕方飲んだコーヒーのせいで
夜寝れなくなっているとは誰も思わないだろう。

最近ではエナジードリンクという
カフェインが多く入った飲み物がたくさん出回っている。

それを徹夜するために飲んだり、
眠気をごまかすために飲んだりしている人がいる。

その場は眠気が無くなりいいかもしれないが、
その眠気が無くなった間も脳内ではアデノシンが増え続けている。

その増え続けたアデノシン達は受容体から
カフェインが離れるのを今か今かとうかがっている。

アデノシン達は受容体からカフェインが離れた瞬間に
一気に受容体に付着し私達は立ってられないぐらいの
耐え難い眠気に襲わる。

私自身、睡眠で悩んでいた時にこういう眠気を多く経験しました。
重力に逆らえないというか、立ち上がれないというか。

それでそのまま寝落ちして、
翌日、すっきりしないまま仕事に行く。
そういうことを繰り返して生活していました。

その時は身体や精神はボロボロで最低な生活だったと思います。

なので、
以前の私と同じような生活をしてほしくないのです。

だからこそ、
眠気のシステムの話を先にさせてもらいました。

この2つを知っておくことで
眠くなるとき
眠気が覚めるときの
理由がなんとなく伝わってもらえばと思っています。


次回はこの2つのシステムがどう関わっているのかを書きます。

またん、ゆたしくうにげーさびら(また、よろしくお願いします)


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