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【トイレ争奪戦】

息子が大腸内視鏡検査を受けたという。

最近、大腸ポリープや大腸癌の患者が増えているので、内視鏡検査を受ける人が結構いるのだ。

既に大腸癌を患った僕は、何度も内視鏡検査を受けた経験があるが、検査日にはいつも20人前後の患者が集まっていた。

大腸内視鏡検査というのは、肛門から内視鏡カメラを入れて検査をするので、予め下剤を飲んで腸内を綺麗にしておかなければならない。

下剤は検査の1時間くらい前に飲んで、何度もトイレに通って腸内を空っぽにする訳であるが、沢山の被検者がいるので、検査室の周りには複数のトイレが設置してあった。

ところが有り得ないことに、息子が検査を受けた病院には、 トイレが1箇所しかなかったのだという。

だから数人の被検者がグルグル鳴るお腹を抱えてはトイレの争奪戦を繰り広げなければならなかったのだ。

やっと次の番が回ってきた息子が、切羽詰まったお腹を抱えてトイレ前で苦しんでいるのだが、先客のおばあさんが中々出てこない。

悶絶が続く中、やっとおばあさんが出てきたので、さぁ❗️トイレに入ろうと思った瞬間、おばあさんが再びトイレに戻ったのだという。

一旦緩めた肛門は〈土石流〉に耐え切ることが出来なくて、その場で漏らしてしまった息子なのであった。


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