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【志ん生の芸】
1秒の沈黙をも嫌って機関銃のようにしゃべくり捲る現代の漫才と、〈古今亭志ん生〉の〈古典落語〉にみられる「間」の芸・・・
〈古今亭志ん生〉は、黙って座っているだけでも妙に面白いし、噺と噺の間の沈黙が、次の噺を生かす〈沈黙〉なのだから寒くなるようなことは一切ない。〈小噺〉ひとつを聴くだけでもそれはよく理解できると思う。
それは今の落語にも言えることで、テレビに出ずっぱりの、謂わば〈タレント落語家〉なんてのは面白くもなんともない訳である。タマに目にする、味のある噺をする落語家は、あまりメディアには出てこない落語家の場合が多いように思う。
無論、どのジャンルにおいても時代遅れは人々から置いてきぼりにされる。まぁ言ってみればその時代に迎合しなければ生きていけないということなのかもしれない。
けれども〈変わらず〉にいき続けるものもある。伝統ある〈古典落語〉もその一つなのだが、〈古今亭志ん生〉と比較してしまって、名人と言われる現代の落語家が話す〈古典落語〉でさえ、今ひとつ笑えないのだ。
〈古今亭志ん生〉は、落語界の〈ハイフェッツ〉であって、他の〈落語家〉の次元を遥かに越えた名人だと思うのは、僕だけであろうか・・・
(YouTube引用:参考までに〈古今亭志ん生〉のアニメ版 小噺動画のURLを張り付けておきますので、ご興味あるお方はどうぞ・・)
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