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【行方不明】

家内の帰宅が遅い日は、僕が晩御飯用の弁当を作ることがある。弁当といっても結構レベルの高い弁当を作るので、晩御飯としても充分に堪えられるような弁当だ。

今日がそれに当たる日なので、色々なオカズの材料を準備して弁当作りに臨んだのである。

卵や肉は定番だが、ウインナソーセージも欠かすことの出来ないオカズの1つだ。そこで僕は、1人が2本として、家族3人分の6本を用意した。そして、1本丸ごとでは長過ぎて弁当箱に入り難いから、それぞれを真ん中で切って、計12個のソーセージにしたのである。結局1人4個ずつになるということだ。

・・・・・・・

小1時間後に3つの弁当が完成。

・・・・・・・

少し暗くなった頃に家内が帰宅した。ビールで乾杯してから、早速、弁当を食べることになった。

ところが、いざ弁当を食べる段になると12個 あったはずのソーセージが1個足りないのに気が付いたのだ。家内と息子の弁当箱には4個ずつ入っているのに、僕の弁当箱にだけ3個しか入っていない。チャンと4個ずつ入れたはずなのにだ。

〈ソーセージが1個消えたぞ❗️〉

食べる前に3人で〈消えたソーセージ〉の行くえを探すことになった。

オカズの卵焼きや豚テキやキュウリをひっくり返したりして探したのだが、家内と息子の所には4個入っていても、僕の弁当箱にはやはり3個しか入っていないのだ。1個どこかに消えている・・・

「もうええよ、作る時どっかに転がったんだろう」

探すのは諦めて弁当を食べることにした。

さて、何から食べようかなぁと思いながら、縦2つに切ったピーマンのソテーを箸で摘まんだ時だった。行方不明だったソーセージが出てきたのである。ピーマンの中に隠れていたのだ。

「あったぞぉ~っ❗️」

おいっ❗️ピーマン❗️隠すなよぉ~


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